アサヒ飲料は14日、「届く強さの乳酸菌W(ダブル)」の1-10月累計販売数量が前年同期比203%の80万ケースを突破し、販売数量・伸び率ともに過去最高を記録したことを明らかにした。
同商品は、1919年の「カルピス」発売以来、100年以上にわたる乳酸菌研究から生まれた「カルピス」由来の乳酸菌科学シリーズの1つで、心理的なストレスを和らげ睡眠の質(眠りの深さ)を高めるのに役立つ機能と腸内環境の改善に役立つ機能があることが報告されているガセリ菌CP2305株を配合した乳性飲料(機能性表示食品)。
過去最高の販売を記録したのは、積極的なマーケティング活動とアイテム増が奏功したとみられる。
4月には200ml商品を発売。これは、乳酸菌の量は100ml商品と同様とし、飲み物としてのおいしさを訴求するもので消費者との接点や飲用機会を拡大。「中食時や“ながら飲み”などの間食時間帯でも購入されている」(アサヒ飲料)という。
マーケティング活動としては、ホテルや旅館などへの睡眠サポート提案として期間限定でサンプリングを実施したほか、長澤まさみさんを起用したTVCMの全国放映を実施している。
同社は今後も同商品を通じて睡眠サポート食品市場を開拓していく。
「近年、社会課題として睡眠の質の低下やストレスが注目されている。今後も現代社会に対する不安やストレスによる健康意識や睡眠への関心はますます高まることが予想される」とみている。
富士経済HBフーズマーケティング便覧2022によると、睡眠サポート食品市場は2015年4月の機能性表示食品制度の開始以降、睡眠サポートに関する機能をわかりやすく明記した食品が多く発売されるようになり市場拡大が続いている。
21年は15年比で約18.7倍に拡大。特に20年以降はコロナ禍によるセルフケア意識の高まりで睡眠やストレス対策に注目が集まり21年は前年比175%(市場規模見込み約281億円)と成長が加速している。