関西圏に拠点を置く味噌製造メーカーと卸売業者で組織する関西味噌生販協議会は19日、第56回定時総会をホテルグランヴィア大阪で開催した。総会で役員改選があり、30年にわたり会長を務めた土屋福蔵氏(ジャポニックス会長)が勇退し常任相談役に就き、新会長に土屋勇蔵氏(同社長)が就任した。
総会冒頭、土屋福蔵会長は「30年前、50歳で会長に就任し現在80歳を迎えた。この間、時代の変遷とともに流通も変わり、問屋の数も減少した。過去にも値上げ問題はあったが、現在はさらに原料高騰や人件費高騰など諸課題が山積している。味噌の売場は縮小してきたが、商品のバラエティさは増している。今後はインバウンドのチャンスもある。各社それぞれの生き残り策を考えて頑張ってほしい」と各社にエールを送った。
総会は、会員56人のうち40人が出席。総会では、21年度の事業・会計報告、22年度の事業・予算計画のほか、今年度のPR委員会の活動案では、23年2月のキッズ食のミュージアムで食育イベント、23年度の大阪天神祭でのPRなどを示し、全議案を承認した。土屋新会長は「当会会員は子どものころから味噌が身近だったと思うが、ある20代社員は当社に入社してから味噌が身近になったと言っていた。昔は当たり前だったことが当たり前でなくなっている。ここに消費の問題があるのではないか。PRの継続は大事なことだと思っている」とあいさつした。総会終了後は懇親会を開催した。