イオンリテールの井出武美社長は18日、イオン天王町ショッピングセンター グランドオープン式典・記者会見に臨み、10月からの値上げラッシュ以降の消費動向について「お客様の生活防衛意識は一層高まる」との見方を示し「それをどう打破していくかが問題」と語った。
消費のさらなる冷え込みが予想される中、“打破”に向けた消費喚起策としては、値ごろ感と高付加価値商品の両輪で対応していく。
「1つは『トップバリュ』を中心にできるだけ同じ価格(価格据え置き)で提供し、もう1つは高付加価値商品をご納得していただける価格で売っていく。この二極化対応をぜひやっていきたい」と意欲をのぞかせる。
高付加価値商品については、価値伝達に注力していく。「お客様にいかにして商品の価値を伝えていくかが重要。そのためにデジタルサイネージやSNSを活用していく」考えだ。
その先進事例として、18日にグランドオープンした「イオン天王町ショッピングセンター」の核店舗「イオンスタイル天王町」には約80台のデジタルサイネージが設置されている。
値ごろ感による消費喚起策としてはブラックフライデーや年末年始で「我々の得意なプロモーション」を予定している。
一方、コストアップ対策としては、収益構造改革を推進していく。
「バックオフィス改革などにも取り組みコスト構造改革と収益構造改革の両面で価値ある商品を提供していきたい」と述べた。