「タリーズコーヒー」ボトル缶に“注ぎ飲み”という新たな需要発生 スーパー・量販店で女性層がホームユースで購買 その理由は? 伊藤園

 伊藤園が展開する「TULLY’S COFFEE(タリーズコーヒー)」ブランドのボトル缶コーヒー「TULLY’S COFFEE BARISTA’SBLACK(タリーズコーヒーバリスタズブラック)」(390ml)に注ぎ飲み需要が発生している。

 ボトル缶コーヒーは一般的に、容量が300ml前後と400ml前後のためパーソナル需要に対応し、また再栓可能容器で持ち運びできることから家庭外のシーンで多く飲まれる傾向にある。
 「バリスタズブラック」も例外ではなく、コンビニや自販機で男性層から圧倒的な支持を集めコンビニのコーヒー飲料カテゴリーでナンバー1のリピート率を堅持している。

 そうした中、注ぎ飲み需要はスーパー・量販店で購入する女性層から出始めているという。

 井上信一マーケティング本部新ブランド育成コーヒーブランドグループチーフは「『バリスタズブラック』は男性に圧倒的に飲まれているため、スーパー・量販店さまで拡販しても難しいという先入観があったが、それを打ち破った。ブランド公式のSNSをみると、女性がおうちでボトル缶からコップに注ぎ数回に分けて飲まれる内容の投稿が散見されるようになり新たな可能性が感じられる」と述べる。

 その背景としては、単身世帯の増加や世帯当たり人数の減少がある。

 単身・少人数世帯にとって900ml前後のボトルコーヒーや1Lサイズの紙パックのアイスコーヒーには、おいしいうちに飲み切れない不満点があると推察され、その裏返しとして390mlの「バリスタズブラック」が適量サイズとして支持を集めているとみられる。
支持されている理由についてはレギュラーコーヒー品質を挙げる。

 「『タリーズコーヒー』では自社工場で焙煎したレギュラーコーヒーから抽出したコーヒーを使用しコーヒーの味覚水準が高いとされる家庭内需要にも対応できている可能性がある」との見方を示す。