伊藤ハムは、今冬の歳暮商戦に向け「単品魅力度向上」をテーマに臨む。ハムギフトでは特に既存商品が品質や製造方法などでもともと有していた「しっとり」「炙り焼き」などを商品名に入れ、消費者に特徴をダイレクトに伝える。また、「伝承」など高価格帯のラインアップを拡充したほか、調理食品ギフトは「もっとウイングを広げる」(米田雅行常務)として、和食シリーズでは肉惣菜以外のメニュー強化や、常温商品の強化では同社にこれまでなかった肉を一切使わない「海鮮」商材のみのギフト「至福の和食 海鮮和風ジュレ」を投入する。9月30日に冬ギフト説明会を兵庫県の同社西宮本社で行った。
既存商品の特徴を商品名に生かした今回の新商品は約20品にのぼる。例えば、もともとスモークをかけていた特選ももハムは「特選燻しももハム」に、高質ブランド「伝承」の生ハムのしっとりした食感をより訴求するため「しっとり生ハム」とした。また、「焼き」の製法をさらに訴求するため、焼き豚などに「炙り焼」や「二段加熱仕立て」を入れた商品名とし、商品の魅力を分かりやすく伝える。
高価格商品は、主力の「伝承」ブランドでこれまでになかった高価格帯のバラエティタイプ「伝承 厳選鹿児島黒豚 DB―100」(税込1万800円)を投入。
また、洋食では人気の「至福の洋食」田崎真也セレクションとして、伊藤ハムのハンバーグギフト史上「最高のおいしさ」に位置付ける「贅沢鉄板焼ハンバーグ」と3種のたっぷりソースのセットを、税込5千円の高価格帯ラインで発売する。
今後も高価格帯商品は「いままでなかったところの品揃えを増やしていく」(同社)考え。
調理食品ギフトは、笠原将弘氏監修の人気ギフト「至福の和食」が、ギフトブランド別で「伝承献呈」「伝承」に次ぐ第三のブランドまでに成長しており、今回も新メニュー「豚肉のデミ味噌煮」などの豚肉惣菜や、肉惣菜以外として「湯葉とほたての餡かけ」なども投入し、新メニューの新作ギフトを提案する。
そのほか、常温の「海鮮和風ジュレ」は、たい、ほたて、紅ずわいがにの3種が各3品で税込3千780円。今後はギフトの通年化を見据えて常温ギフトもより一層強化する。