片手で気軽に食べられるバータイプや、うにの香りと味わいを実現した商品がメディアで話題になっている。豆腐の話だ。いま豆腐売場では白くて四角い昔ながらの豆腐だけでなく、形や味を変えた新感覚の商品が増えており、消費者の心を捉え始めている。
▼ベーシックな素材系の豆腐は年々市場が縮小している。将来に危機感を感じる豆腐メーカーは、より惣菜に近い商品の開発に注力。レンジアップの一人用の豆腐鍋や豆腐を肉に見立てたガパオやタコスなど豆腐ベースのさまざまな商品が発売されている。
▼白い四角い豆腐も進化している。近年は紙パック入りの豆腐がブラッシュアップされ商品価値を高めている。賞味期間が5か月もある商品もあり、普段の食事はもちろんローリングストックやアウトドアなどさまざまな場面で活用できる。
▼賞味期間の長い紙パック入り豆腐は輸出にも対応でき、海外市場も十分に狙える。現在は東南アジア向けが販売好調で、今後は欧米での販売拡大も期待できるという。進化する日本の伝統食品は、今後も消費者の期待に応えていく。