業務用卸の広栄は14日、3年ぶりとなる展示会「KOEI食展」を大阪市のマイドームおおさかで開催し、開催を待ちわびた外食企業など1千200人が近畿各地から来場した。
会場はメーカー90社が新商品などを提案したほか、広栄提案コーナーでは産地や素材にこだわった冷凍などの肉、魚、野菜を一堂に集めた「KOEIマルシェ」をはじめ、デザートやドリンクの「KOEIカフェ」、「宴会」向けは少人数にも対応できる商品を提案。今後の強化業態にも位置付ける「メディカルケア」は、やわらか食、骨なし切り身などの定番食と、人気の行事食を紹介した。また、DXコーナーは、WEB発注と電子請求の説明のほか、会場で配膳ロボットを走らせて人手不足解消を訴求するなど、盛りだくさんの企画を来場者に提案し、多くの外食関係者が関心を示していた。
開催に先立ち出展メーカー向けにあいさつした広田甫社長は「展示会は今年で15回目。今回から初めて事前登録やサンプル依頼のQRコード化なども実施した。また、これまでは営業部中心に企画したが、今回初めて商品部が企画した」と語った。価格改定については「毎月500~1千アイテムが改定されるが、9月までの改定はほぼ順調。10月以降も1千アイテム以上の価格改定を控えており、今後もきっちり対応していきたい」と状況を説明した。
また、売上進捗は「今期(23年3月期)売上予算は65億円。19年度比88.5%まで回復する計画で、今上期はほぼ予算通りで推移している。外食産業はデリバリー事業を構築するなど、時代に合わせて発展してきた。今後の高齢化社会に対しては、高齢者施設などへの供給もある。外食産業はこれからも将来性の高い産業と見ている」と語った。
続いて広田直之常務取締役商品・管理本部長は「多くの方に事前登録いただき、楽しみにしているとの声も多く、期待いただけている。おもてなしの心でポジティブな気持ちで商談に臨んでほしい」と訴えた。