コカ・コーラシステムが2021年4月に発売開始したペットボトル(PET)コーヒーの「コスタコーヒー」(265ml・自販機専用280ml)が女性層と若年層から支持され、他のPETコーヒーと比べ高単価ながらもマスプレミアムと呼ばれる“手が届くプチ贅沢”ニーズを獲得して好調に推移している。
女性層と若年層が支持するアイテムは「カフェラテ」をはじめとするラテメニュー。コーヒーと調和したミルク感が受け入れられているという。
このミルク感について、取材に応じた日本コカ・コーラの金澤博史コスタディビジョンゼネラルマネジャーは「ミルク入り商品は100%国産牛乳を使用し、二液充填と呼ばれるコカ・コーラ独自の製造法でつくられ、大きな差別化が図れている」と胸を張る。
飲料の製造プロセスには充填前に原料の殺菌工程があり、コーヒーとミルクを攪拌した状態で行われるのを「コスタコーヒー」などでは別々に殺菌してから攪拌している。
「熱は味わいに影響を与える。コーヒーとミルクを別々に殺菌することで、それぞれの風味のよさを最大限引き出せる」という。
通常のPETコーヒーとの比較で1.3倍のコーヒー豆を使用してエスプレッソ抽出されたコーヒーも特徴。コーヒー豆は高級コーヒー豆を採用している。
開栓時にコーヒーの香りが感じられやすく飲みやすい広口の飲み口も好評を博しているという。
現在、一番の売れ筋は「カフェラテ」で、次いで「ブラック」「ラテ エスプレッソ」の順に売れており、この中で「ブラック」は男性層から支持されている。
5月には「アーモンド ラテ」を期間限定で発売して女性層から好評を博し、9月5日には「キャラメル ラテ」を新発売した。
今後の展開については「カフェのコアメニューをより多くの方に飲んでいただくため、ラインアップを拡充していく」。
この考えのもと、「コスタコーヒー」ブランド初の試みとして「エスプレッソ&ミルク」「エスプレッソ ブラック」の缶コーヒー2品(185g)を北東北・北海道の自販機で5日に発売開始し「PETでは接点を持ていただけなかったお客様にアプローチしていく」。
280mlの自販機専用商品も拡充。「カフェラテ」「ブラック」の自販機既存ラインアップに「ラテ エスプレッソ」を新たに加える。
コミュニケーション・店頭販促は、全国の対象店舗で「コスタコーヒー」合計4本購入すると「コスタコーヒー オリジナルカップ」をプレゼントするキャンペーンを5日から実施しているほかTVCMやデジタル広告など多岐に予定している。