サントリーホールディングスは22日、中部国際空港セントレアで「夏休み親子リサイクル教室」を開催した。3回に分けて行われ、親子ら70人が参加。ペットボトルからペットボトルを再生する水平リサイクルなどについて学んだ。
中部国際空港では19年度、約80tのペットボトルを排出している。リサイクル業者を経由し、一部はトレーや繊維などの別の製品に加工され最終的に焼却処分されていた。この中で昨年、空港と常滑市は「ゼロカーボンの実現に向けた連携・協力に関する協定書」を締結。今年7月にはレジ袋の削減、ペットボトルの水平リサイクル推進などを掲げた「セントレア プラスチック・スマート宣言」を発表した。
さらに今回、飲料メーカーのサントリーを加えた三者で、ペットボトルの水平リサイクル推進を加速していく考え。
飲料メーカー、空港、自治体が三者共同での取り組みは全国で初めて。今年8月には、空港内5か所にペットボトルとキャップ、プラスチック、カン、ビンなど分別して捨てられるリサイクルボックスを設置している。
教室では、サントリーパブリシティサービスの田中省伍さんが登壇。ペットボトルを回収・選別し、再びペットボトルにするまでの工程を紹介。「リサイクルすることで、ゴミを減らし、新しい資源を使用することを減らすことができる」。続いて、ペットボトルを資源としてリサイクルするために必要な4つのポイント「キャップをはずす」「ラベルをはがす」「中をすすぐ」「つぶす」を説明した。
子どもたちは、実際にキャップやラベルをはがしたペットボトルをつぶして捨てるまで実際に体験して学んだ。
サントリーホールディングス包装部の光森秀典課長は「現在、ペットボトルの10本のうち9本はリサイクルされているが、ボトルtoボトルができているのは10本中2本程度。次世代を担う子どもたちにリサイクルについて学んでもらうことで、リサイクルの輪が広がっていくと期待したい」と話している。