農水省のまとめによれば、21年度の食料自給率はカロリーベースで前年比1ポイント増の38%となったことが分かった。
小麦、大豆が作付面積・単収とも増加したことや、コメの外食需要回復が寄与した。また、「国内生産」を厳密にとらえるため、飼料自給率を反映しない指標として導入された「食料国産率」も、1ポイント増の47%となった。
一方で生産額ベースの食料自給率は、4ポイント減の63%。国際的な穀物価格や海上運賃の上昇で畜産物の飼料輸入額や油脂類・でん粉の原料輸入額が増加したこと、肉類や魚介類の輸入単価上昇、コメや野菜の国産単価が低下したことなどが影響した。
政府では15年に策定した基本計画で、食料自給率を25年までにカロリーベースで45%、生産額ベースで73%に引き上げる目標を掲げているが、いずれもこの10年以上ほぼ横ばいが続いている。