昭和産業 辻製油と業務提携 製油・糖質事業で協同

昭和産業は辻製油(三重県松阪市、辻威彦社長)と製油事業に関する業務提携を締結する。両社で提携分化会を設置し、今後のスケジュールや個別テーマの協議・検討を進める。資本提携についても今後、両社で検討する。

三重県を拠点とする辻製油はコーン油・菜種油を中心とした製油事業に加え、レシチンなどの機能性事業やアグリ事業を展開。昭和産業は製粉、製油、糖質、配合飼料などの幅広い事業を展開しており、糖質事業ではグループの敷島スターチが三重県鈴鹿市に、サンエイ糖化が愛知県知多市に製造拠点を構えている。

世界的な穀物高、資源価格の高騰が続く中で、製油・糖質事業での連携を中心に、双方にとって競争力強化が見込まれる分野で両社が協同し、より一層の製品供給の安定化、コスト低減、付加価値向上につなげることが狙い。業務提携の骨子は次の通り。

①製油・糖質事業連携による事業拡大と製品の安定供給体制の確立
②原料・資材の効率的調達
③物流拠点・ネットワークの共同活用
④製品・サービスの付加価値・顧客満足度の向上
⑤その他、双方にメリットのある経営資源の有効活用

特に①では、昭和産業グループが製造したコーン油の原料となるコーンジャーム(とうもろこし胚芽:糖質製造の副産物)と辻製油および昭和産業グループのコーンジャーム搾油設備・コーン油精製設備の有効活用による事業規模の拡大、製造効率化とコスト低減、糖質・コーン油製品の安定供給を図るとともに、菜種の搾油・精製設備についても相互で有効活用する。