関東で猛暑日が続いたある日、ワイドショーで熱中症対策を特集していた。コメンテーターが「梅干も熱中症対策によいと言われますが、塩分が気になります」と話していた。これを聞いて、「ははあ、このコメンテーターは最近の梅干売場を知らないな」と思った。
▼いま量販店で売られている梅干の塩分は5~7%が中心で、塩分3%の梅干もすっかり売場定着している。昔ながらの酸っぱいしょっぱい、塩分20%前後の梅干も売ってはいるけれども品揃えは多くなく、意識して探さないと見つからない。
▼そもそも日本人の塩分の摂り過ぎについては、食事トータルで足し引きして調整すべき事柄で、個々の食品が持つ健康機能を活かさないのはもったいない。梅干は昔から「1日1粒で医者いらず」と言われ、現在ではさまざまな健康効果が検証されている。
▼今年のように命の危険まで感じる酷暑の夏には熱中症対策に梅干を上手く利用したい。そのためにも世間に大きな影響力を持つオピニオンリーダー(インフルエンサーを含む)に最新情報を知ってもらう必要がありそうだ。