中村角は12、13の両日、広島市中小企業会館で商品総合展示会「プレゼンテーション2022秋冬」を開いた。昨年を12社上回る135社が出展し、約200社600人が来場。昨年と同様、分散を図るため2日間に分けて開催した。
部門を超えた総合提案コーナーは「おとなのおやつ」をテーマに展開。「根強い家飲みと、回復基調にある外食の両方の需要を狙った」(営業企画部)。ビールにはハーブ塩のフリット、日本酒にはトリュフ塩の天ぷら、苦みのある黒ビールにはチャンジャでアクセントをつけた冷奴など、それぞれ工夫を凝らした約100メニューを用意。
また、炭酸や紅茶などソフトドリンク向けに、スイーツやスナック類も並べた。
同じく総合提案の「地域の逸品」は従来の西日本に加え、東日本の商材も集めた。砂糖と塩だけで作った黒干魚(福島)、アオリイカの塩辛(神奈川)などを紹介。「全国各地の物産展にも対応できるように」(同)との思いがある。
各部門でもさまざまな企画を展開。常温食品部は、広島産の焼海苔(やま磯)とペンネ(ニップン)を使ったパスタで地産地消をアピール。さらに、レンジで軟らかくした切り餅と無菌米飯(越後製菓)を「ゆかり」(三島食品)でコーティングしたカラフルおはぎなど、メーカーコラボによる提案に力を入れていた。
オリジナル商品のコーナーでは東広島の人気バーガー店が監修した「ジャックソース」、今後商品化を予定する広島産大葉のパスタソースなどを試食提供。「地元の食材やメーカーとタイアップし作ったものを、まずは地元できちんと売っていきたい」(常温食品部・水野和志部長)としている。
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中村一朗社長に展示会と今期の概況について、次の通り語った。
レイアウトを工夫することで、昨年よりも出展メーカーを増やした。1年ぶりの展示会なので「楽しみにしていた」「実際に商品を見られて良かった」といった声をたくさんいただいた。商品そのものはもちろん、商売のヒントになるような売り方の提案にも力を入れている。
足下では感染の拡大も伝えられるが、今期(4~5月)は業務用の回復と一部価格改定もあり、売上高は106~7%でスタートすることができた。