「気持ち悪いと訴える子どもが少なくない」バスケ教室にも欠かせない熱中症対策 大塚製薬がBリーグで啓発活動

 大塚製薬はBリーグ(B.LEAGUE:ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ)と協働して熱中症対策普及啓発活動に取り組んでいる。

 バスケットボールを通じた地域社会・生活者の健康づくりへの貢献の一環。

 12日は、Bリーグ所属の東京八王子ビートレインズとともに八王字市立船田小学校(東京都八王子市)の小学校5年生に向けて啓発した。

 東京八王子ビートレインズは2012年の設立以来、小学校・中学校・高校などを訪問してバスケットクリニック(バスケ教室)を実施。この日は、初の取り組みとして、バスケ教室に熱中症対策の啓発を組み込んだ。

12日配布された熱中症対策の小冊子。表紙には東京八王子ビートレインズマスコットキャラクター「トレンチ―」をデザイン - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
12日配布された熱中症対策の小冊子。表紙には東京八王子ビートレインズマスコットキャラクター「トレンチ―」をデザイン

 「クラブの方から熱中症対策を語っていただくことで、子どものより深い理解につながり思い出にもなる」(大塚製薬)との考えから、教室開始前、熱中症対策アドバイザーの資格を持つ東京八王子ビートレインズのスタッフから熱中症対策のポイントが語られた。

 そのポイントは(1)直射日光を避ける(2)涼しい服装(3)こまめな休息と水分補給――の主に3つ。

 水分補給には塩分入りのイオン飲料が適しているといった詳しい情報は、熱中症対策の小冊子を配布して伝えていく。小冊子は平仮名が多用され小学生以下の年齢にも対応したものとなっている。

 バスケを指導したのはU15ヘッドコーチを務める石橋貴俊さん。終了後、大塚製薬の協力の下、参加の子どもたちにイオン飲料として「ポカリスエット」が手渡された。

 大塚製薬の協力について「目で確認できるものを残していただけることが物凄く大きい」と語るのは東京八王子ビートレインズを運営するTHTマネジメントで競技運営・広報を担当する加藤友里さん。

 「我々はバスケを教えることはできるのだが、子どものカラダを守るという点では水分補給やストレッチを勧めるといった端的な発信しかできなかった。大塚製薬さまから熱中症対策に関する詳細な情報とともに小冊子や横断幕などをご用意いただき、子どもたちの理解とバスケの思い出がより深まると考えている」と続ける。

 熱中症対策の必要性を肌身で感じていることにも触れる。

 「学校訪問活動とは別に展開しているアカデミー事業では“ちょっとクラクラする”とか“気持ち悪い”と訴える子どもが少なくない。今年も6月下旬から猛暑日が続いたことで、そのような訴えが多かった」と述べる。

バスケ教室を終えた船田小学校の子どもたちに「ポカリスエット」を手渡している様子 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
バスケ教室を終えた船田小学校の子どもたちに「ポカリスエット」を手渡している様子

 大塚製薬は、幅広いスポーツシーンでアスリートの体調管理やパフォーマンスの発揮をサポートするとともに、47都道府県との連携協定を締結して地域の健康課題を地域の人々と協働で解決する取り組みを行っている。

 20年12月には「B.LEAGUE サポーティングカンパニー」となり選手・関係者の体調管理と地域のヘルスケア分野の活動を協働で開始。
 21年12月から22年3月にかけては、日本スポーツ協会とともに「B.Hopeアクティブ チャイルド プログラム」を実施し、6クラブ各地域の認定こども園、保育園、幼稚園へ通う園児を対象に運動と栄養のプログラムを行った。

 Bリーグの各クラブと協働した熱中症対策普及啓発活動は今年からの取り組みとなる。東京八王子ビートレインズとは12日を皮切りに7-9月の期間、複数回予定し、そのほかのクラブでも同様の活動を実施していく。