国分西日本は5日、帝国ホテル大阪で「近畿エリア秋季展示会」を開いた。事前登録した得意先約700人が来場。出展小間は337で、このうちメーカーが263小間、国分オリジナルと企画提案ブースが74小間。密を避けるため来場者数、小間数とも従来の8割程度に抑えた。セルフ方式やプラ容器不使用など、感染防止策とSDGs対応を両立させ試食を行った。
昨年、国分フードクリエイトの事業を統合し、「西日本での低温事業が本格化」(マーケティング部・溝口明彦部長)した。そのことを具現化した商品提案を随所で展開。オリジナルブランド「クリエイト」では骨までおいしい最新の加工を施した冷凍の魚惣菜、チルドではおからこんにゃくを原料にしたプラントベースフードの中華メニュー、「和の国分」を打ち出した和菓子など、新たな価値を訴求できる低温の商品をそろえた。
また、関西総合センターで製造加工したオリジナル商品の冷凍ミールキットを提案。ピザや揚げパンなど6種類をそろえる。
「問屋としての調達力を生かし、セットアップし製造した商品。「おうち時間」の需要をとらえ、導入店舗ではリピートが増えている」と担当者は説明する。
このほか、国分西日本のオリジナル商品では「具粥さん」「缶ちぃず」の両シリーズも、テレワークや家飲みなどをとらえ「発売当初は予想していなかった需要を掘り起こすことができている」(マーケティング部)という。
また、近畿における「共創圏づくり」の一環として、JA全農京都との京野菜の販路拡大へ向けた取り組みを紹介。JAの担当者は「新たな販路を広げることで生産量の拡大にもつなげたい」と期待を示していた。
川野政治社長は、2年半ぶりのリアル開催となった展示会について「リモートの展示会は実施したが、リアルでは社長に就任して今回が初めてとなる。これでもかというほど感染対策を徹底し、実現することができた。実際に顔を見て、声を聞くことの大切さ、ありがたさを実感している。足下は物価高で不景気な流れもあるが、それをクリアできるようなさまざまな提案を見てもらいたい」と語った。