会津みその老舗メーカーである会津天宝醸造は6月29日、ダチョウ抗体液「ダテウブリン」を配合したノンアルコールの米こうじ甘酒「おでかけ前に たたかうあまざけ」を同社通販限定で発売した。新型コロナウイルスやインフルエンザの感染予防効果が期待できる、いままでにない特徴を持った甘酒だ。
今回、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)トライアウトタイプにて、会津天宝醸造と京都府立大学が共同研究した。健康・美容の面で注目される甘酒に、新型コロナウイルス予防対策という価値を加える取り組みで、共同研究によりダテウブリンを配合した米こうじの甘酒を飲むと、ダチョウ抗体が口腔内に一定時間保たれ、活性していることが明らかとなった。
ダテウブリンは京都府立大学が独自に開発したダチョウ卵黄抽出物で、花粉症やインフルエンザ、新型コロナ感染症予防効果などが期待でき、体内に入ってきた異物を無力化する。さらに無味無臭なので、甘酒のおいしさはそのままだ。
「おでかけ前に たたかうあまざけ」は米粒にダテウブリンが吸着しており、ゆっくり噛みながら飲むことで、ダチョウ抗体がより口腔内に広がる。同社では1袋を一気に飲まず、開封日中に数回に分けて飲むことを推奨している。冷やしても温めてもおいしく飲める。内容量は120g、価格は7個入りで税込6千48円。
発売日に福島市のコラッセふくしまで新商品発表会を開催した。会津天宝醸造の満田盛護社長は「まだワクチンを接種していない小さな子どもや、濃厚接触者となり自宅待機している人に役立つ商品だ。また、この2年間大打撃を受けた観光業、ホテル、旅館、飲食業の復興の一助になり得る」とあいさつした。
また、京都府立大学副学長の増村威宏教授は「甘酒の成分と一緒にダチョウ抗体も喉の中に含まれる。ウイルスが感染すると口腔内に入ってくる。そこで中和作用がある抗体が存在すると、ウイルスを捕まえて無毒化というか感染させない状況になる」と説明した。