菓子卸・コンフェックスは、女性の営業職が5人とまだまだ少ない。最近では小売のバイヤーも女性が増え、PB・留型の企画商品は女性の感性を取り入れたいという流れもある。そんな中、大阪支店でスーパーマーケットやドラッグストアの営業をしている9年目の遠藤美奈さんと広域でコンビニエンスストアの営業を務める8年目の鈴木沙理さんに話を聞いた。
――女性営業はまだまだ少ないですが、営業になった経緯や現状を教えてください。
遠藤 大阪エリアの女性営業は私一人、周りの営業や上司との関係も良好で、仕事上の相談もしやすい環境。入社して2年目までは営業周りの事務作業を全て担当し、3年目から営業になった。ほかの業務内容を理解した状態で営業になれたので、事務の経験を生かして仕事ができている。
鈴木 入社当初から営業へ配属になった。当初は不安があったが、上司がフォローしてくれたこともあり今では後輩も増え、女性営業が活躍できる体制になっている。
――やりがいはどのようなところで感じますか。
遠藤 当社は、PBの販売金額や販売率が評価対象になり重視されている。PBにおいて大阪支店ではトップの成績を収め、全国で1位になった経験もある。結果が残せたことでモチベーションが上がり次につながっている。
鈴木 年30品くらい商品を作るが、自分が企画した商品が店頭に並んだときや、全国発売になると達成感がある。さらに売れてくれるともっとうれしいし、ついつい店頭を見に行ってしまう癖がついた。
――会社の環境についてはどう思われますか。
鈴木 営業の人数が増え事務所が手狭になってきたかなとは感じる。また、コンビニエンスストアは発注量が膨大な反面、作りすぎると過剰在庫につながるなどリスクもあるため精神的なストレスは大きい。ただ、1人で責任やダメージを受けないようにチーム制で動くなどフォロー体制は整っており、私もアカウントマネージャーとして後輩のフォローに回っている。
遠藤 昔と比べ働く環境は改善されてきていると思う。まだ年次が浅い頃、同期が一斉に退職した時期があり、その理由に職場環境を挙げる人も少なくなかった。しかし今では在宅勤務ができる環境が整えられ、人事評価制度も変わり、以前は上司の評価が主だったが、だいぶ公平性が保たれるようになったと感じる。
――今後のキャリアについてはどうお考えですか。
遠藤 今まで近畿エリアの経験しかないので、ほかの地域や広域の営業にもチャレンジしてキャリアを積んでいきたい。管理職については、現状社内に女性の管理職がいないので相談できる相手がおらず、先陣を切るのは正直不安が先に立ってしまう。
鈴木 まずは営業としてさらに視野を広げるためコンビニエンスストア以外の得意先も経験してみたい。営業以外だと、今までの経験を生かして商品開発もやってみたい。キャリアアップのためにいずれは管理職にもなりたいと思う。