神明HDがおにぎり専門店 国産素材と具材にこだわり

神明ホールディングス(HD)と、食に特化した事業承継プラットフォーム事業を手掛ける、まん福HDの合弁会社「RICE REPUBLIC」は10日、おにぎり専門店「TARO TOKYO ONIGIRI 虎ノ門店」を東京都港区にオープン。米、塩、海苔の国産素材にこだわった創作おにぎり24種類を提供する。日本の米の消費拡大に向け、手軽に食べられるヘルシーフードとして海外出店も視野に入れる。

国内のおにぎり市場規模は約5千億円以上とされる。RICE REPUBLICは初年度、日本で直営店3店舗程度を出店し、2年目以降はフランチャイズ(FC)展開にも着手。今後5年間で直営店30店舗、FC100店舗とする目標を掲げ、国内トップのおにぎりチェーン店を目指す。虎ノ門店はテイクアウトのみだが、他店ではイートインコーナーの設置なども検討する。海外進出は欧米やアジア圏を念頭に進める予定。

商品は「三陸産銀しゃけ 塩こうじ漬け」(250円)や「ちりめん山椒 青唐辛子味噌」(280円)、「北海道直送 贅沢いくらの醤油漬けきざみ三つ葉添え」(420円)など。梅干しやシャケ、たらこなど定番の具材に対し、旨味や食感を最大限に引き出す別の食材や調味料などを掛け合わせている。おにぎりは1個約100gで、具材は比率を15%とし、おにぎりの上面に乗せて彩りなど見た目の楽しさも意識。海苔は有明産を別添えの個包装にし、直前に巻いてもらうことでパリッとした食感や磯の香りが味わえる工夫も凝らした。

米は宮城県登米産の特別栽培米「ひとめぼれ」、塩は同県石巻産「伊達の旨塩」を使っている。高まる健康志向を踏まえ、玄米や黒米を使った商品も用意。ブランドのロゴ開発などは、世界的に活躍するアーティストの高橋理子さんが監修した。

9日に都内で開いた事業戦略発表会で、神明HDの藤尾益雄社長は「おにぎりも寿司と同様に、世界でもっと広めていける。海外展開することで日本の米の輸出にもつながる」などと述べた。