「我慢の限界」お花見市場規模1.4倍予測 推察される生活者の意識とは? インテージが分析

 マーケティングリサーチ会社のインテージは16日、今年のお花見市場規模が前年比142%の1076億円になるとの予測を発表した。

 日本全国の15~79歳男女約3000人を対象に3月1日から3日にかけて実施した「2022年のお花見に関する意識と行動」のアンケート調査などによるもの。

 お花見に使った・使う予定の金額の設問で、今シーズンに「お花見の予定・意向あり」の人が想定している金額は前年と比べ1000円増の3715円であることが明らかになった。

 1076億円の市場規模予測は、この金額に15~79歳の推定人口を加味して試算された数字となる。
 直近の市場規模は20年910億円、21年759億円と推定されている。

 今シーズンの約1.4倍の見立てのもととなる生活者の意識について、インテージ・生活者研究センター・田中宏昌センター長は「まん延防止等重点措置は昨年も同時期に解除されていたものの、ワクチン接種率の向上で安心感が昨年とは全く異なる。昨年はみな未接種のタイミングで4月に高齢者を対象に始まった程度。また、感染拡大への慣れや我慢の限界などもあり花見くらいは楽しみたいという感情の人もいる」と推察する。

 加えて「飲食・飲酒を伴うお花見そのものは避けるものの、軽いお出かけや行き帰りに食事くらいと考える人もいそう」との見方を示す。

 18都道府県に適用されていたまん延防止等重点措置が22日に全面解除されたことで、上乗せも期待できるという。

 「調査時に感染者数も減少傾向だったので予算の増加に織り込まれているとは思うが、飲食店が営業時間を拡大することもあり、もう少し飲食の支出が増えるなどの部分で上乗せの可能性がある」と語る。