「今までの袋麺とは違う『新・袋麺』」――。東洋水産は4月4日から、3食タイプの即席袋麺新ブランド「マルちゃん ZUBAAAN!」を全国で新発売する。「背脂濃厚醤油」「旨コク濃厚味噌」「にんにく旨豚醤油」というラインアップで、各税別390円という高価格帯商品となる。コロナ禍の巣ごもり需要で市場が拡大した即席袋麺に、旬なトレンドをとらえたフレーバー、麺、スープともに「お店品質」と胸を張る新ブランドを投入することで、即席袋麺で新ジャンルの確立を目指す。
注目すべきは、袋麺としてはユニークで思い切ったネーミングだが、これについては「食べた瞬間に脳と心に『ZUBAAAN!』と“響き”、“(消費者の)記憶に残る”、ラーメン好きのど真ん中に刺さるようなインパクトのある味わいに仕上げた」(同社)というのが理由だ。
革新的な商品名が示す通り、「マルちゃん ZUBAAAN!」には「新技術を取り入れた麺に、今までにないスープでお店品質のクオリティを実現。『誰もがおうちに居ながらにして、手軽に“お店品質のあの味”を楽しめるラーメン』をコンセプトにした新ブランド」という位置付け。初年度販売目標は4千500万食(40億円)。
同社の袋麺としては「マルちゃん正麺」が知られるが、今回の「マルちゃん ZUBAAAN!」は旬なラーメン店など流行りのフレーバーも取り入れ、「具材をトッピングすれば300円以下でお店の味が再現できる」(同社)というように、お店品質の商品設計とすることで、ファミリーユースをメーンとする「マルちゃん正麺」との棲み分けを図った形だ。
「まずは食べていただくことが第一」(同社)との考えから、発売に合わせたテレビCMの投入に加え、実食企画、デジタル企画、ポイント販促企画などのほか、コロナ禍の状況次第ではサンプリングや店頭試食販売なども実施することでトライアルを促進し、3食新カテゴリーの創出を目指す。