キユーピーは2日、フードサービス(業務用)事業で2022年春の新商品説明会を開催した。フードサービス事業では、新商品が4品、リニューアルが9品の計13品を市場投入。長期間のコロナ禍で苦しむ業態ごとの課題解決を提案するとともに、20年、21年春の新製品の再紹介にも注力する。
調味料では調味ソースとドレッシングが1品ずつ、マヨネーズ類がリニューアル5品。調理食品では調理ソースで新商品1品、素材で新商品とリニューアルが1品ずつ、ヘルスケアでリニューアルが3品だった。
主力のマヨネーズでは「キユーピーハーフ」をリニューアル。卵のコクをさらに引き出す配合でおいしさの向上を図った。ドレッシングではフードロスに配慮し、使い切りやすい中容量サイズを追加。「ペイザンヌサラダドレッシング」(500g)は、キユーピー独自の麹菌で発酵熟成させた「熟成卵黄」を使用した。卵黄のコクやうま味を付与したのが特徴で、サラダだけでなく、デリやパスタ、ベーカリーメニューへの利用も働きかける。
ベーカリー向けには、「具沢山フィリング トマトとたまねぎ」(冷蔵・500g)を提案する。複数のトマト原料を使ったことで濃厚なトマト感を付与。ダイスカットのたまねぎも具材感があり、パンを合わせた時のダレに配慮した適度な粘性が特徴だ。BLTスタイルサンドやハンバーガーなどへの利用を見込む。
デリカニーズには、米飯からサンドイッチまで使いやすい容量と風味が特徴の「具沢山ソース オマール風味 たまねぎとトマト」(冷凍・300g)で対応。オムライスやグラタンなどのデリカやサンドイッチ、バーガーなどベーカリーでの利用を見込む。自社製のオマール抽出液を使用した上にエビ調味料なども活用。複合的なエビの香りと味わいにこだわった。
健康ニーズに対しては「ほしえぬ 白いんげん」をリニューアル。サラダや煮込み、デリなど幅広く使える。「同ミックスビーンズ」も500g品を追加した。ミックスビーンズは、近年は栄養バランスの良さからCVSやファミレスなどのメニューとして定着している。
発表会では、フードサービス本部の岩田清司本部長が同部門の現状と今後について説明。
岩田氏は「同事業の業績は市場の動きと同様、21年第4四半期は人流回復で徐々に復調傾向にある。22年度は『新たな食文化の創造と食の楽しさの提供』『業態対応力の強化』『高まる健康ニーズへの対応』をもって市場と向き合う。新たな食文化を創造すべく、ペイザンヌサラダをシーザーサラダやコブサラダの次にくる定番としたい。グループ力でメニューの浸透・定着を図る」と抱負を語った。
新商品は4日に発売(ヘルスケアは4月14日発売)。