ビール酒造組合は1月27日に年頭会見を行い、岸野博行専務理事が今年の事業方針などを説明した。
岸野専務は「感染者数の抑制傾向が続いた年末の需要は堅調に推移したが、年明けからオミクロン株の拡大で大変な状況だ。消費者の皆さまが外食をするマインドになるか心配している。ビール業界としてもしっかり対応せねばならない。業界の共通課題に協調して取り組み、健全な発展につながる活動を行いたい」とあいさつした。
今期はビール業界の公正取引推進を継続するとともに、適正飲酒に向けた取り組みに引き続き注力。IARD(責任ある飲酒のための世界連盟)など国際団体との連携も強めながら、アルコール関連政策への関与や啓発活動を強化する。
また、ビール・発泡酒の一層の減税に向けた要望活動を進める。
26年に向けて段階的に一本化されるビール類の酒税率について、岸野専務は「ビール類トータルの需要が厳しいなか、一本化すればさらに厳しくなるだろう。税込想定小売価格の約36%が税金になるので、消費動向を継続注視しながら引き続き減税要望活動を行う」との方針を述べた。
このほかPパレ共同回収など物流効率化、循環型社会形成に向けた環境への取り組み、技術力向上、食の安心・安全への取り組みも継続する。