10.1 C
Tokyo
13.2 C
Osaka
2026 / 02 / 26 木曜日
ログイン
English
飲料嗜好飲料タリーズコーヒー、おいしいブラックコーヒー徹底訴求 ドリップコーヒーや紙パックとも連動
KNOWLEDGE WORK 20260303

タリーズコーヒー、おいしいブラックコーヒー徹底訴求 ドリップコーヒーや紙パックとも連動

 伊藤園は「TULLY’S COFFEE(タリーズコーヒー)」ブランドで一番の売れ筋であるロングサイズのボトル缶「TULLY’S COFFEE BARISTA’S BLACK(タリーズコーヒー バリスタズブラック)」(390ml)を中心に“おいしいブラックコーヒー”を徹底的にアピールしていく。

 糖分の摂取を避ける健康志向の高まりと家庭でレギュラーコーヒーなど手淹れコーヒーの飲用機会が増えていることが背景。

 同社調べによると、コーヒー飲料全体に占めるブラック無糖の構成比は20年29・6%から21年1―6月に31%へと拡大。この秋冬には各社からブラック無糖の新商品が出されることから、21年通年ではさらに高まる見通しとなっている。

 

井上信一マーケティング本部新ブランド育成コーヒーブランドグループ商品チーフ(21年3月撮影)

   井上信一マーケティング本部新ブランド育成コーヒーブランドグループ商品チーフ(21年3月撮影)

井上信一マーケティング本部新ブランド育成コーヒーブランドグループ商品チーフはかねてからこの状況をとらえ、ブラックの中でも香味の細分化が進むと予想。

 秋冬に向けては「旗艦の390mlボトル缶と285mlボトル缶の『キリマンジャロ BLACK』に加えて、ホットでの味わいにこだわった新商品や少量サイズでプレミアム感を味わえる新商品を投入し、この秋冬はボトル缶ブラックで4品を取りそろえ、われわれの強みを徹底的に伸ばしていきたい」と意欲をのぞかせる。

 ホットでの味わいにこだわった新商品は「FINE BLACK」(285ml)で10月11日に新発売。少量サイズでプレミアム感を味わえる新商品は「Feather Black」(235ml)で11月1日に新発売された。

 CMやキャンペーンを含めてボトル缶で4つの新提案。これに5つ目の新提案として手淹れのドリップコーヒーや紙パック容器の展開が加わる。

 

ドリップコーヒー「タリーズコーヒー ザ バリスタズロースト」シリーズ
ドリップコーヒー「タリーズコーヒー ザ バリスタズロースト」シリーズ

 既にスーパー・量販店・コンビニでドリップコーヒー「TULLY’S COFFEE THE BARISTA’S ROAST(タリーズコーヒー ザ バリスタズロースト)」シリーズ3品を6月に発売開始したところ「“ドリップコーヒーがおいしいからドリンクもおいしい”“ドリンクがおいしいからドリップコーヒーもおいしい”といった回遊が非常に多く見られたことから、今後もドリンクとレギュラーコーヒーを一体化させた押し出しを引き続き行っていく」考えだ。

 さらなる相乗効果の創出として、初の大容量シリーズとなる紙パック容器の「MY HOME BLACK COFFEE」(1000ml紙)、「同 微糖COFFEE」(同)の2品にも期待を寄せる。

 

紙パック容器の「MY HOME BLACK COFFEE」(1000ml紙)
紙パック容器の「MY HOME BLACK COFFEE」(1000ml紙)

 7月に同2品を発売開始したところ好調な滑り出しを見せ、8月のお盆シーズンには連日の高気温も手伝って品薄になるほどの売れ行きになったという。

 この好調ぶりについては「こだわったコーヒーは飲みたいものの、わざわざ自分でドリップするのは面倒とお感じになられる方に支持されたとみている」との見方を示す。量から質への消費者ニーズの動きにも商機を見いだす。

 「従来は質より量ということで900ml前後のボトルコーヒー(ペットボトルコーヒー)を買われる傾向にあったが、最近では高付加価値のちょっとこだわった味わいが非常に売れている。現在は1Lの紙パックコーヒー市場が900ml前後のボトルコーヒーを追い抜き、市場が逆転している」と述べる。

 ブラックの中での香味の細分化に向けたボトル缶4品の役割分担については、旗艦の390mlではキレがあり強い苦みの嗜好に対応。少し甘い香りが広がる癒しニーズに対しては「キリマンジャロBLACK」をあてる。新商品2品はホットと小容量のプレミアムニーズを満たすものを予定している。

 小容量のプレミアム商品については「市場では女性をターゲットにしたものが多いとみているが、50~60代男性に向けた商品があまりないことから、ボトル缶にこだわりを持ってチャレンジしていきたい」と意気込みをみせる。

 コミュニケーションは、木村文乃さんを継続起用したTVCMの放映やキャンペーンを展開して、ブラックを前面に押し出している。

 11月3日には「Feather Black」の新TVCM「フェザーダンス」篇を放映開始し、木村文乃さんが羽(Feather)のような軽やかな口当たりと深いコクが感じられるブラックコーヒーの魅力を伝えている。
 「『タリーズ』はブラックコーヒーを中心に、香りと本格的な味わいが支持されている。“焼きたて”“挽き立て”“淹れたて”の3つの基本に立ち返ってブラックコーヒーに磨きをかけていく」考えだ。

 販促はアイテム別・業態別に展開。コンビニではタリーズコーヒーショップのショップカードが当たるマストバイキャンペーン、量販店では数本のご購入でミニトートバッグがもらえる企画など各業態に合わせた販促を実施している。

 

売場に並ぶ「タリーズコーヒー バリスタズブラック」(390ml)
売場に並ぶ「タリーズコーヒー バリスタズブラック」(390ml)
 1―6月の「タリーズコーヒー」ブランド販売実績は、回復基調にあるコーヒー飲料市場の伸びを1ポイントほど上回る伸びを見せた。

 390mlボトル缶が引き続き牽引したことに加えて、スーパー・量販店の販路拡大と自販機でのショート缶の販売好調が市場の伸びを上回る成長に寄与。成長に伴いボトル缶も3、4ポイントシェアアップし、コンビニでは40%弱に高まった。

 ボトル缶の中で広義のブラックと位置づけているラテの「バリスタズ無糖LATTE」(370mlボトル缶)は「派手な動きは見られないが、根強いリピーターに支えられて着実に広がりを見せている」。

 

「TULLY’S COFFEE ESPRESSO ウィズ MILK(タリーズコーヒー エスプレッソ ウィズ ミルク)」(330ml紙)、「同HONEY MILK LATTE(ハニー ミルク ラテ)」(同)
「TULLY’S COFFEE ESPRESSO ウィズ MILK(タリーズコーヒー エスプレッソ ウィズ ミルク)」(330ml紙)、「同HONEY MILK LATTE(ハニー ミルク ラテ)」(同)

 ブランド全体でボトル缶・ブラックの強化を全体方針に掲げる一方、新規顧客のアプローチ策として発売している「TULLY’S COFFEE ESPRESSO ウィズ MILK(タリーズコーヒー エスプレッソ ウィズ ミルク)」(330ml紙)、「同HONEY MILK LATTE(ハニー ミルク ラテ)」(同)は女性層を開拓しプチヒット。

 「2品とも安定して同じくらいの数量で推移している。ここには一定の需要があると思っており、今冬にラインアップの強化を考えている」と語る。

 市場見通しについては、人出が回復傾向にあることから「19年比までには戻らないが、20年比で10%程度伸長する」とみている。

関連記事

インタビュー特集

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。