30年に売上2.5兆円目標 コアブランド活性化など柱に サントリー食品

サントリー食品インターナショナルは、2030年までにグローバル飲料業界における世界第3極の地位を確立するとともに、IFRSベースで売上げ2.5兆円を目指していく。

前期(12月期)は売上収益が前年比0.4%増の1兆2千994億円、営業利益が0.3%増の1千139億円の増収増益となった。

高付加価値・高収益モデルの確立やSCMの構造革新など収益力回復に注力した結果、M&Aなど非経常的な要因で発生した要素を除いた既存事業ベース営業利益は8%増(為替中立で10.2%増)の伸びをみせた。

13日、決算発表した齋藤和弘社長は「中期的には売上成長を上回る利益成長を目指していく」と語り、売上げ2.5兆円と売上成長を上回る利益成長のための戦略の柱としてコアブランドの活性化や次世代ビジネスモデルの確立などを紹介した。

コアブランドの活性化は、日本・欧州・アジア・オセアニア・米州の各エリアに根ざしたコアブランドをイノベーションによって磨き続けていく。

その一方で「『これから必ずくる』というカテゴリーが世界的にはある」との考えの下、同社はコーヒー飲料市場に着眼して「ボス」のグローバルブランド化を推進していく。

「コーヒー以外には、お茶や『goodmood』のようなフレーバーウォーターが世界的に伸びている。日本で経験したことが起こりうる可能性が高く、新しいカテゴリーもやってみる価値はある」との考えも明らかにした。

次世代ビジネスモデルは、RTD飲料(即飲可能な容器入り飲料)に留まらないビジネスモデルを意味し、「将来は水道直結型のフィルターなどが開発されオフィスで提供されるといった変化は必ず起こると考えているので、それについても先んじてやっていく」。

エリア別では、日本事業は今期、さらなるブランド強化に取り組み数量ベースで約1%増を目指し、トクホ・機能性表示食品などの高単価商品の強化を継続して売上収益では1.2%増を計画する。

日本事業を率いる木村穣介取締役専務執行役員ジャパン事業本部長は「20年にやるべきことはいろいろあるのだが、ブランドで一番力を入れようと考えているのは『伊右衛門』。発売から16年がたち若干コモディティ化しているため、『伊右衛門』をもう一段大きく進化させて新たな緑茶飲料の世界をお客さまに提示していきたい」と意欲をのぞかせた。

日本事業の中期構造改革にも取り組み、高付加価値・高収益モデルの確立、SCMの構造革新、自販機ビジネスの事業構造――の3つを柱に掲げる。

この中で自販機ビジネスは、自販機専用商品や高収益商品に加えて法人向けサービスの提案を強化し、今期も市場を上回る売上げを目指す。

同時にルートの最適化やテクノロジーの活用など構造的なコスト増の変革にも取り組んでいく。「ルートはAIを使えるようになってきたので、やり方がかなり変わる。またいくつかの傘下の会社や外部オペレーターとの相乗りなど協調すべきところはある程度協調できるようになった」(齋藤社長)という。