海洋汚染などの環境問題を背景に、昨秋以降、外食を中心に脱プラスチックの動きが広がっている。外食大手では、従来利用者に提供してきたプラスチックストローを、紙製や竹製、バイオマスプラスチックを配合した製品に切り替えるなどで対応している。
このような中で、ブルボン(新潟県柏崎市、吉田康社長)は21日から、食べられるストロー「コロネクッキー」を発売、業務用ルートでの供給をスタートした。
同商品は自社商品のスティッククッキー「チュエル」をベースに考案したもの。「チュエル」は市販向けで販売後、現在は業務用で販売している商品だが、クッキー生地を巻き上げた中空の形状が特徴。
同社では2年前、国内で脱プラ問題が話題になって以降、「企業としての挑戦」と位置付けて新商品開発に取り掛かり、ストローとしての機能を持たせる成型方法や、生地の成型と耐水性を均一化させる仕上げ製法を確立し、完成させた。「チュエル」製造ラインを活用して生産が見込める予定で、今後、量産化も視野に入れている。
ストローの機能を保持する「コロネクッキー」は、直径12~13mm(内径8~9mm)、長さ200mm。プラスチック製品比では耐水性で劣るものの、シェイクやスムージータイプなどのコールドドリンクで使用できるほか、トッピング用クッキーとしても楽しめるという。
同社総務推進部広報グループでは「今回はメニューの邪魔をしないプレーンタイプで発売したが、今後、長さや彩色でもバラエティ化していく」方針。首都圏のカフェ等での採用が既に決まっている模様で、今後拡販に注力する構えだ。