イズミがマルヨシと提携 経営環境厳しい四国、DgSとの競争力強化

イズミは12日、香川県のスーパー、マルヨシセンターとの資本業務提携を発表した。四国地方では地元企業と域外の大手資本が手を組む場面が増えており、小売業が単独で生き残るのが困難になっている。

マルヨシセンターは香川、愛媛、徳島の3県で食品スーパー36店を運営する。一方のイズミが四国で展開するのは大型店を中心とした5店舗で、同社は「ドミナントを形成する上で、空白部分を補完できる」としている。

イズミはマルヨシセンターの自社株と新株を約4億5千万円で取得するほか、既存株主からも買い付ける予定で議決権ベース20・02%の筆頭株主となる。両社は今後、仕入れの見直しやカード戦略、出店・閉店などにおいて協業を進める。

マルヨシセンターの売上高(19年2月期)は前年比1・2%減の387億円、食品が93%を占めている。営業利益は41・8%減の2億2千万円でここ数年、減収減益が続く。背景にはマーケットの縮小と小売間競争の激化がある。とりわけ、四国ではこの二つの現象が他のエリアに比べ鮮明に表れている。昨年の人口推計によると全国の減少率が0・16%に対し、四国は0・76%と大きく上回る。

これだけ縮むマーケットにもかかわらず、域外資本の小売業が積極的な出店を続けている。昨年1年間、大店立地法に基づき4県に申請された新設届けの数は28件(書店・文具専門店を除く)。このうち四国4県に本社を置く企業が運営するものは、わずか8件にとどまる=グラフ。

また、業態別ではDgSとDSで半分近くを占めており、安売りを軸とする四国外の店が積極攻勢を仕掛けている現状が浮かび上がる。四国のある卸売業の幹部は「四国における小売業の売上げは6割が島外資本のものだと言われる」と指摘する。

こうした中、昨年はフジがイオンと資本業務提携を結んだ。四国4県で1千900億円の売上規模を持つフジでさえ単独で生き残るのは困難と判断した。また、マルヨシセンターと同じ香川県高松市に本社を置くマルナカは11年にイオンの傘下に入っており、マックスバリュ西日本と経営統合した。

一方、イズミは地盤である中四国・九州エリアにおいてローカルスーパーを傘下に収めてきた。四国では15年に徳島のデイリーマートと資本業務提携している。イズミの三家本達也専務は上期の決算会見において、M&Aについて「単に店舗が増えるというだけでなく、工場や人材が確保できる点も重要」と話している。

今回は惣菜の共同開発と製造が提携内容の一つに挙げられており、マルヨシセンターは惣菜や日配を製造する加工センターを持つ。今後、協業により惣菜のさらなる強化が図られれば、DgSなどに対する競争力が高まる可能性もある。