コカ・コーラ、酒類本格参入 「レモンサワーといえば『檸檬堂』」目指す

全国発売で定番ブランド化に意欲

コカ・コーラシステムは、18年5月から九州限定で発売していたレモンサワー専門ブランド「檸檬堂(れもんどう)」の販売エリアを全国に拡大する。

28日に「定番レモン」「塩レモン」「はちみつレモン」「鬼レモン」の4品を発売開始し、TVCMやSNSほかレストラン検索・予約サイト「食べログ」との共同企画やレモンサワー人気店での提供などによって多方面で訴求していく。

「定番レモン」が九州のレモン缶チューハイ市場で№1の金額シェアを獲得するなど現在発売中の4種類が好調であることが販売エリア拡大の背景。日本コカ・コーラの和佐高志CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)は、好調の主要因に味覚を挙げ「『缶でもこれくらいおいしいレモンサワーが飲みたかった』という消費者がたくさんいたのだと思う。消費者が欲しいと思っていたものを、きっちり作り込んで提供できるとそのブランドは圧倒的に支持される」と語った。

アルコール飲料を出しているのは世界約200か国でビジネスを展開するコカ・コーラ社の中でも日本のみ。4品の販売好調や今後の展開を考え、満を持して全国発売に踏み切ったという。

今後は定番ブランドとして育成していく。「レモンサワーと言えば『檸檬堂』というくらいの定番ブランドに育ったらうれしい。50年以上続いてこそ真の定番だと思うので、50年、100年と続く誰もが知るブランドを目指したい」と意欲をのぞかせる。

アルコール飲料の展開は、コカ・コーラシステムのホワイトスペース(新領域)市場開拓の一環と位置づけられる。

8月に開催されたコカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス決算説明会に招かれた和佐CMOは既存領域であるRTD(パッケージ飲料)の市場規模が約5兆円に上ると指摘した上で「アルコール、チルド、非RTDのコーヒーなどのホワイトスペース(新領域)の市場規模はRTD市場よりも大きい約7兆円もあり、ホワイトスペースにさらにどう参入していくかについてCCBJHと現在詰めている」と述べた。

参入の仕方は主に2通りあり「既存のRTDに近しいものはコカ・コーラシステム内で完結させたほうがスピーディーに進む。一方、RTDに近しくないものは別会社を立てたりする。アジリティ(機敏さ)を持って動くことが大切で、プランニングから製品の全国発売に至るまで早いものでは1、2年のスパンで動かしていきたい」と説明した。

システム内で完結して新規参入した事例としては「檸檬堂」と「コカ・コーラ エナジー」があり、別会社の事例では、18年9月に設立されたイノセントジャパン合同会社と、今年7月に設立された合同会社Endian(エンディアン)の2社が挙げられる。