キッコーマングループの日本デルモンテアグリ(東京都港区西新橋、資本金1千万円、近本信之社長)と、カズサの愛彩グループ(千葉県君津市)が出資する農地所有適格法人「君津とまとガーデン」は4日、千葉県君津市に生果トマトを栽培する施設を竣工した。
君津とまとガーデンは、オランダの先進的な施設園芸技術を導入した最新のオランダ式太陽光利用型温室で、年間を通じて高品質なトマトが安定生産できる。同社はここで生果トマト(品種名ぜいたくトマト)を栽培し、日本デルモンテアグリが仕入れ、フレッシュ・デルモンテ・ジャパンに販売。フレッシュ・デルモンテ・ジャパンは「デルモンテ」ブランドのトマトとして百貨店や量販店などで販売する。
「ぜいたくトマト」は、濃厚な甘みと酸味、なめらかな口当たりが特徴の大玉サイズのトマト。サラダなど生のまま食べられるほか、グリルや煮込みなど加熱する料理にも使える。
君津とまとガーデンは、大型天窓や細霧冷房、遮光剤塗布、夜間除湿冷房などを採用し、難しかった夏場の暖地での施設トマト栽培が可能。また環境への配慮として雨水を利用した栽培、排給液のリサイクル利用、トマト栽培で発生する植物残渣の堆肥への利用などを行っており、農業生産工程管理のJGAP認証をグループ農場の那須とまとガーデンと同様に取得予定。
操業開始に際し、地元の農業大学や高校の園芸科卒業生を採用するなど、地域の雇用にも貢献し、地元に愛される事業所を目指す。
所在地は千葉県君津市上湯江1318番地3、敷地面積約6.0ha、建築面積約4.7ha、建物構造はオランダ式太陽光利用型温室。