サントリー食品インターナショナルはトクホ茶飲料「伊右衛門 特茶」を健康生活提案のサービスブランドへと転換させる。
「伊右衛門 特茶」を通じて健康習慣を促す「特茶プログラム」を昨秋開始したところ128万人の応募があり、「それまで前年を割っていた売上げが前年を超えるようになり反転攻勢することができ、これに伴いトクホ市場も上向いてきた」と3月27日に都内で発表した沖中直人執行役員戦略企画本部長は語る。
この勢いを加速させるべく4月から「特茶プログラム2019」を始動。2日に「伊右衛門 特茶」をリニューアル発売したほか、「特茶スマートアプリ」を強化。FiNCに付随していた「特茶スマートアプリ」を「特茶公式ヘルスケアアプリ」へと発展させるなどしてバージョンアップを図った。
THF(ティ・エイチ・エフ=Tsukuba Health Frontier)監修のもとに実施した「特茶プレミアムコーチング」のノウハウを凝縮したオリジナルアプリを展開。「パッケージにあるQRコードでどなたでもダウンロードできる。体重、BMI、体脂肪率など個人データや歩数をまとめて管理し、食事の情報も画像とテキストで管理できる。食事情報を入力すると、THFのスマートダイエット法に基づいたアドバイスが届けられる」(溝本将洋特茶ブランドマネージャー)。アドバイスは「食事に応じて異なるメッセージを届けることに力を入れている」という。
日々の食事や運動を記録しながら歩数をためることでポイントがたまり、ポイントを使ってさまざまなキャンペーンに参加することもできる。「特茶オリジナルスマートウォッチ」「特茶オリジナル体組成計」などが当たるキャンペーンも展開。
「伊右衛門 特茶」は「さらにおいしく飲みやすい味わいを追求し、新パッケージは健康的な未来へと導く流線をデザインした」。
健康的な生活習慣をサポートする飲料の開発・ポートフォリオの強化にも取り組む。5月7日には機能性表示食品「伊右衛門プラスコレステロール対策」を新発売する。
緑茶自体については、久山町研究を推進する九州大学との共同研究による発信を続けていく。2月には緑茶に含まれるテアニンの体内代謝物エチルアミンの糖尿病発症予防効果に関する追跡研究の結果を発表し、「これ以外にもさまざまな共同研究を久山町で行っているので順次報告したい」(沖中本部長)という。