自販機オペレーターのアペックスと、病態別食品を展開するニュートリーは、日本初の新機能“とろみボタン”付き「カップ式自動販売機」を開発し10月から病院への設置を進めている。
ニュートリーが嚥下補助食品の開発で培ったノウハウを活用し、カップ式自動販売機から抽出される飲料にとろみをつけるための技術協力やとろみ材「ソフティアS」の提供を担当。アペックスは“とろみボタン”付き「カップ式自動販売機」の開発および導入後の品質管理、衛生管理などのトータルサポートを行う。
病院への導入を皮切りに、21年には2万台の設置を目指し、さらにサービス付き高齢者住宅や有料老人ホーム等、高齢者施設への導入を目指していく。
両社は、医療・介護現場の慢性的な人手不足解決への貢献に加えて、とろみを必要とする人が、好きな飲料を好きな時に楽しめるような新しいリソースの提供を目的にビジネスモデルの構築を進めていく。
“とろみボタン”付き「カップ式自動販売機」は、高齢者をはじめとする嚥下機能が低下した人の嚥下補助(飲み込みのサポート)を目的に開発された自販機。(写真下記事続く)
医療機関で使われている専用のとろみ材「ソフティアS」を使用し、とろみをつけるための撹拌作業(とろみ調整)を自動化することで、安定した物性(テクスチャー)の飲料を提供する。とろみは、嚥下機能に応じて、薄いとろみ、中間のとろみ、濃いとろみの3段階から選べる。
導入先には、アペックスの社員がルート巡回し、品質管理、衛生管理などメンテナンスを日常的に実施する。