11 C
Tokyo
12.9 C
Osaka
2026 / 02 / 28 土曜日
ログイン
English
飲料嗜好飲料カフェインレスコーヒーはおいしくない? UCC、先入観を捨ててコーヒーを楽しむイベントを開催
KNOWLEDGE WORK 20260303

カフェインレスコーヒーはおいしくない? UCC、先入観を捨ててコーヒーを楽しむイベントを開催

 UCC上島珈琲は、カフェインレスコーヒーに対する「おいしくない」「妊産婦が飲むもの」といった先入観を捨てるための体験型イベント「さようなら先入観カフェ by UCC」を、2月28日から3月1日まで「ZeroBase表参道」(東京都港区)で開催する。

イベントを通じてカフェインレスコーヒーへの前述の先入観をなくすとともに、同社の「おいしいカフェインレスコーヒー」の新規飲用者獲得がイベント開催の目的。

右からUCC上島珈琲の赤石朋氏、佐川輝氏
右からUCC上島珈琲の赤石朋氏、佐川輝氏

 2月27日、取材会に登壇したUCC上島珈琲の赤石朋マーケティング本部嗜好品マーケティング部嗜好品プランニングチーム係長は「当社の調査では、約3割の方が『カフェインレスコーヒーはおいしくない』というイメージを持たれていた。そのような先入観をなくし、飲み始めるきっかけを作ることで間口を広げたい」と力を込める。

 イベントでは、建物の1階でテイクアウト用カップに入ったコーヒーを受け取り、壁面のパネルを見学。
パネルには、「キラキラネームは平成か令和生まれ」「カフェインレスコーヒーはおいしくなさそう」といった日常やコーヒーの「先入観」が描かれている。

 2階では、最初に受け取ったコーヒーがカフェインレスコーヒーであることが明かされ、カフェインレスコーヒーとは何かという解説や「おいしいカフェインレスコーヒー」ブランドの紹介が展示されている。

 「先入観」と書かれたボールを捨てることで、疑似的に先入観を捨てられる体験コーナーや、SNSへの投稿を促すフォトスポットも用意している。

 「来場された方にカフェインレスコーヒーを自分事化して試していただくのが最終ゴール」と話すのは、佐川輝マーケティング本部プロモーション部広告宣伝チーム主任。

 「一般的な試飲イベントも検討したが、先入観があると手に取っていただけず、飲んでいただいても『おいしかった』で終わってしまう。そこで、カフェインレスであることをあえて隠してコーヒーを提供し、体験していただくことで製品と来場者の距離を縮めようと考えた」と続ける。

日常やコーヒーの「先入観」を展示
日常やコーヒーの「先入観」を展示

 若年層の獲得や、情報感度の高いユーザーによる情報発信を期待し表参道という場所を選定した。

 カフェインレスコーヒー市場は右肩上がりで成長している。

 2025年は販売金額ベースで、2倍以上に伸長したと推定される。

 全日本コーヒー協会の発表によると、2025年のカフェインレスコーヒーの輸入量は2015年と比較して約2倍を記録した。

 ユーザーはレギュラーコーヒー市場全体と同様に50代以降が中心。
 「飲用者全体のうち妊産婦さんは約6.5%と意外と少なく、コーヒーの愛飲者が1日を通して飲むうちの1杯を置き換えたり、就寝前に飲んだりという飲用シーンが多い。実際に、カフェインレスのレギュラーコーヒーの売り上げ構成比ではワンドリップが7割程度と粉よりも高くなっており、1杯だけ飲みたいというニーズがみられる」と赤石氏は説明する。

 需要が高まる一方で、「カフェインレスコーヒーを飲んだことはないが、なんとなく『おいしくなさそう』と思いトライアルをしていない方も多いようだ」との課題も浮き彫りになる。

 同社はこの課題を伸びしろ捉え、カフェインレスコーヒーのさらなる市場拡大とともに、コーヒー全体の飲用者数や飲用杯数の増加に期待する。

 赤石氏は「3月にリニューアルする『おいしいカフェインレスコーヒー』では、粉、ドリップバッグ、水淹れのコーヒーバッグ、インスタント、ボトルコーヒーと、誰でも自分の飲み方に合ったものを選べる豊富なラインアップを取り揃えている。現在販売している『コク深め』以外の嗜好性に合わせたバリエーション展開も今後検討していきたい」と意欲をのぞかせる。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。