ロッテは、農園などに放置・廃棄されがちなカカオポッド(カカオの実)を活用した新たな価値創出に取り組み産地と消費者をつなぐ。
カカオポッドの新価値創出を目指す「カカオポッド コネクトプログラム」が始動し、その第一弾としてロッテシティホテル錦糸町(東京都墨田区)に「Cacao Room」と称するデラックスツインルームがオープン。12月15日までの期間限定で稼働している。
ここには、カカオポッド(ドライカカオポッド)で作られた「カカオポッドランプ」や「カカオポッドケース」などにアイテムや装飾品が散りばめられる。

カカオポッドの形状を崩さず、ドライカカオポッドへと加工し、形状をそのまま活用していくのが同プログラムのポイントとなる。
加工はカカオポッドに、硬貨よりもひと回り大きな穴を開け、そこからカカオポッドに詰まっている果肉やカカオ豆を取り除いて行われる。
カカオポッドを輪切りにしてから加工すると変形してしまい輪切りにしたものを合わせられなくなる。
形状を崩さない狙いについて、1月19日、発表会に臨んだロッテの小山寿之カカオビジネス開発部部長は「日本では一般的にあまり直に見ることのないカカオポッドが持つ独特のかわいらしさや愛嬌のある形をできるだけ残してドライカカオポッドに加工した。この点に興味を持っていただき実際に触れていただくことで、生産者・我々メーカー・消費者とのつながりを強化していくことが目的」と説明する。

カカオポッドが農園などに放置・廃棄されると、カカオポッドが腐敗して温室ガスの発生や病害虫の温床になっているとの指摘もある。
ドライカカオポッドの販売を視野に、未利用だったカカオポッドに新たな価値を創出することで「生産地での新たな収入源の創出も可能になると考えている」。
今回、「カカオポッドランプ」などのアイテムの創作や「Cacao Room」のプロデュースを手掛けたのは、愛知県豊橋市に本店を置く園芸店「garage(ガレージ)」。

今後も「garage」の協力を得ながらドライカカオポッドを使ったアイテムを創作していくことに加えて、ワークショップの開催やインテリア利用の拡大などに取り組み生活者との接点を増やしていく。
カカオ生産地では、サプライチェーンの整備などパイロットスキームの確立に取り組む。
「プロジェクトにご賛同いただける企業さま、団体さまとのつながりを拡大しながら、お客様に新たなカカオの楽しみ方を提供し、カカオ産地からお客様までつないでいく」と意欲をのぞかせる。

「Cacao Room」では、チェックイン後の「ウェルカムカカオスイーツ」として「カカオポッドケース」に詰め合わされたロッテグループのチョコレートや、カカオニブを使用した「カカオティー」などが楽しめるようになっている。
内装は、ベッドボードの上など随所にドライカカオポッドの装飾を施しているほか、実際のカカオ農園で撮影した写真を飾るアートギャラリーを設けてカカオの特別空間を演出している。
夜は夜景を見渡せるバーラウンジのようなハイカウンターで「Cacao Room」限定のルームサービスとして特製カカオプレートとスパークリングワインが提供される。

ロッテシティホテル錦糸町総支配人マネージャーの髙木かほり氏は「1日の滞在を通じてカカオを体感していただき、ロッテの取り組みや新たな滞在価値をお届けしたい」と力を込める。
飲食では、各産地でカカオ豆の味わいが異なることを伝える内容になっている。
特製カカオプレートは「パプアニューギニア産カカオ豆を使用した生チョコレート」「インドネシア産カカオ豆を使用した生チョコレート」「鴨肉とクリームチーズのブリニ」の3品で構成される。
ロッテシティホテル錦糸町オペレーション部レストラン課料理長の澁谷直生氏は「パプアニューギニア産カカオ豆は酸味があり、インドネシア産カカオ豆は酸味が抑えられ香りがとてもいい」と語る。
「Cacao Room」の稼働に合わせて朝食会場では「Cacao Room」以外の宿泊客にもバレンタイン限定のチョコレートメニューを提供している。
