フルタ製菓は12月13日と14日の2日間、全国11拠点でクリスマスセールを開催している。
各拠点の周辺住民への感謝とファンづくりが目的。
本社工場(大阪府大阪市)や美原工場(大阪府堺市)では、近隣の住宅街を社用車や輸送車などが往来している。その日頃の感謝を伝えるものとして大阪で十数年前に開催されたのが発端。
その後、各支店でも開催され、ファンづくりの性質も帯びるようになる。

「大量に購入して下さる顔なじみのご年配のお客様には、いったん商品をお預かりして、後日改めてお届けにうかがう」と語るのは、13日、東京支店(東京都杉並区)で取材に応じた梅山栄二取締役東京・北関東支店統括支店長。
クリスマスセールでは、「生クリームチョコ」「チョコエッグ」などの多彩な商品が単品ではなく複数個まとまったボール単位で割安に販売される。一例を挙げると「チョコエッグ」では10個セットで「67%~53%OFF」の数字が躍る。
そのため全般的に大量購入される傾向にあるが、住宅街立地の東京支店の会場には来場者用の車の駐車スペースがないため、駐車スペースのある支店と比べて一人当たりの購入量は限られ、高齢の購入者には配達ニーズが生じる。

東京支店には倉庫がないため会場の設営は困難を極める。
「倉庫があれば倉庫を会場にして前日などに陳列できるが、東京支店は社用車の屋外駐車スペースを会場にしているため、それができない。昨夜は強風のため前日にテントを張ることもできなかった」と述べる。
会場では、フルタ製菓の社員約15人とパート、グループ会社の杉本屋製菓の社員5人が汗を流していた。
午前10時のセール開始前から多くの来場客が道沿いに長蛇の列をつくり、その道には時折、車が行き来することから、警備員を2人雇って安全性に配慮した。

「ご年配の方がたくさん住まわれているエリアであり、チラシを数万部撒いて告知した。私も馴染みのお店にお願いして告知のポスターを張らせていただいた。明日(14日)、雨が降らなければ、目標数字はクリアできる」と力を込める。
