中小企業が手掛ける瓶飲料シャンメリーに強力な助っ人が現れ、コストアップを価格転嫁できず収益を圧迫しているシャンメリー業界に付加価値提案の光明が差し込む可能性が出てきた。
11月20日、大人気インフルエンサー「しなこ」プロデュースの「しなこのシャンメリー」がキャンディー・ア・ゴー・ゴー原宿本店(東京都渋谷区)で先行発売された。
これまで数々の「しなこ」プロデュース品を手掛けてきたキャンディー・ア・ゴー・ゴーが全国シャンメリー協同組合にシャンメリーの製造委託を依頼し同組合会員企業数社が請け負った。
キャンディー・ア・ゴー・ゴーは原宿本店で販売するほか、大手量販店やアミューズメント施設、バラエティショップなどに卸す。卸売先では11月下旬をめどに販売される。

「しなこ」は、独自の視点で日常を楽しく切り取り、若者のカルチャーアイコンとして広く認知された点が高く評価され「TikTok上半期トレンド大賞2025」ブレイクスルー部門賞を受賞。
今年1月に発売開始された「しなこ」プロデュース菓子「しなこボンボン」は大ヒットとなり、好評につき第2弾も発売された。
特に幼児や小学生から人気なことから、今回、「しなこのシャンメリー」を通じてシャンメリーの価値をシャンメリーの飲用者である子どもたちに直接訴求できる可能性がある。
「原宿からシャンメリーを発信して、昔飲まれたことのある親御さんにはシャンメリーの価値を再認識していただき、お子様には飲料で唯一『ポン』と開栓音がすることやワクワク感を体験していただきたい」(全国シャンメリー協同組合)と期待を寄せる。

ラインナップは「しなこのシャンメリー」ギフトボックス(税込3828円)「しなこのシャンメリー ピンク」(同756円)「しなこのシャンメリー ブルー」(同756円)の3品。
ギフトボックスには、ミックスフルーツ風味のシャンメリーのほか「しなこ」描きおろしイラストのグラスとアクリルチャームを詰め合わせている。
「しなこのシャンメリー ピンク」は、透明感のあるデザインボトルが特徴。「しなこのシャンメリー ブルー」には「しなこ」デザインの再剥離シール計4種類のうち1種類がランダムに付いている。

11月20日、取材に応じたキャンディー・ア・ゴー・ゴーの中島伊庸取締役事業部長は「『しなこ』さんもシャンメリーをどんどん応援していきたいということなので、今回が第1弾となり引き続きやらせていただきたい」と意欲をのぞかせる。
クリスマス以外のシーンでの販売機会の可能性も見出す。
「入学・卒業シーズンのお祝いとしてもギフトボックスを活用していきたい」との青写真を描く。
「しなこのシャンメリー」誕生は、キャンディー・ア・ゴー・ゴーの落合琢社長がシャンメリーの販促イベントでシャンメリーの魅力に触れ、子どものために大量に購入したことが発端という。

その後、「しなこ」プロデュース菓子のレセプションパーティーに全国シャンメリー協同組合が協力。「しなこ」がシャンメリーにハーブティーやフルーツを組み合わせたドリンクを考案したことで、中島取締役は「しなこのシャンメリー」のアイデアを着想するに至った。


