11月1日「紅茶の日」を記念した恒例のティーセミナーが、このほど東京・明治記念館で開催された。主催は日本紅茶協会。参加者は紅茶の本場イギリスにちなんだ衣装やアイテムを身につけ、英国王室にかかわる講演や紅茶のおいしいいれ方を聞きながらアフタヌーンティーを楽しんだ。
冒頭、片岡謙治会長(片岡物産社長)があいさつし、協会の様々な活動を紹介した。「紅茶の日」は日本人が初めて紅茶を飲んだ公式記録に由来し、定められたのは1983年だという。以降、11月1日のイベントをはじめ、11月を紅茶月として消費拡大を図ってきた。
紅茶の主産地との交流にも注力。年間を通じてインド、スリランカ、ケニアの在日大使館で紅茶を楽しむ会を開催する。
1988年には「おいしい紅茶の店」を認定する制度をスタートした。協会独自の基準で紅茶の味以外に店舗環境、サービスなどを総合的に評価するもので、現在は全国に256店舗を認定している。
一方、教育事業も展開。紅茶全般の知識が豊富で、おいしい紅茶のいれ方を実際に教えることができるインストラクターは約2400人、紅茶製品に詳しく、紅茶に関するワンポイントアドバイスができるティーアドバイザーは約2000人となった。

今年のティーセミナーには英国王室に詳しい駒澤大学法学部の君塚直隆教授が登壇。「エリザベス2世とその時代―70年の軌跡―」と題し、在位70年にわたりイギリスと世界を見守ったエリザベス2世の生涯を紹介。参加者は“紅茶の国”とも呼ばれる英国の歴史とともに歩んだ女王の足跡に想いを馳せながら、アフタヌーンティーを楽しんだ。
次いで「ティーインストラクター・オブ・ザ・イヤー2025」グランプリの石山美紗さんが登場。おいしい紅茶のいれ方を解説しながら実演した。


