辻利一本店が運営する京都・宇治の老舗「辻利」宇治本店が抹茶ブームに沸いている。
2024年売上高は19年比で3倍強の327.4%。昨年から勢いが加速し今年1-9月累計の売上高も前年を上回った。
来店者の約8割を外国人観光客が占めている。
これには、自ら点てて作る抹茶ラテなどの動画がSNSで世界中に拡散されたことが追い風になったと同社はみている。
抹茶が選ばれる理由には、おいしさと健康価値を挙げる。
同社がクロスマーケティング社と共同で外国人を対象に5月に実施した「抹茶に対するイメージ調査」(対象:7か国、1140人)では“抹茶は健康に良い”との回答の割合が“おいしい”を上回り最も高いという結果になった。
辻俊宏社長は「世界中の方々が宇治の抹茶に関心を寄せてくださっていることは私たちにとって大きな励み。一方で伝統的な石臼挽きによる抹茶づくりは1時間にわずか40gしか生産できないほど繊細で手間のかかる工程。価格相場の高騰や原料供給の課題もあるが、 抹茶の価値を守りながら持続可能な体制づくりに取り組んでいく」とコメントする。


