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飲料嗜好飲料タリーズコーヒージャパン内山社長、バリスタのコミュ力を重視 ワールドバリスタチャンピオンシップ参加の仕組みづくりに意欲

タリーズコーヒージャパン内山社長、バリスタのコミュ力を重視 ワールドバリスタチャンピオンシップ参加の仕組みづくりに意欲

 タリーズコーヒージャパンの内山修二社長は10月13日、エビススバルビル(東京都渋谷区)で開催された「タリーズフェスティバル 2025」で取材に応じ、バリスタの技術の中でもとりわけコミュニケーション能力を重視し、ワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC)参加の仕組みづくりに意欲を示した。

 同社は「5つの最高」を運営ポリシーに掲げ、豆・焙煎・バリスタ・ホスピタリティで高みを目指し、5つめの最高としてタリーズフェロー(従業員)一人一人が毎日目標を立てて最高の何かを提供するように努めている。

 このうちバリスタについて、内山社長は「これからは、手先の技術ということよりも、バリスタの仕事をやりながら、お客様とどのようにコミュニケーションを取っていくかが物凄く問われる時代」との見方を示す。

内山修二社長
内山修二社長

 バリスタのさらなるモチベーションアップを図るべく、今後は社内認定資格「コーヒーマスター」保持者がWBCに挑めるようにする。

 「世界に挑戦するバリスタが出てくると、全国に抱える約2万人のバリスタたちの誇りや自信につながってくるはず。WBCは2027年に東京で開催されることから、そこに向けて今から動き出していく」と語る。

 「タリーズフェスティバル」は、全フェローのレベルアップを図るものとなる。2000年から毎年1回開催され、今回で26回目の開催となる。

 全国約830店舗からアルバイトフェローの部・社員フェローの部の各部門1人ずつ予選に出場(合計約1660人)。
 この日行われた決勝では、店舗選考、エリア選考、地区大会(全国9ブロック)を勝ち進みファイナリストに選ばれたアルバイトフェロー9人と社員フェロー9人が技術とホスピタリティを競い合い、アルバイトフェロー部では白戸真衣子さん(広島LECT店)、社員フェローでは保賀雄介さん(&TEAエスパル福島店)が優勝に輝いた。

左から優勝に輝く白戸真衣子さん(広島LECT店)と保賀雄介さん(&TEAエスパル福島店)
左から優勝に輝く白戸真衣子さん(広島LECT店)と保賀雄介さん(&TEAエスパル福島店)

 表彰した内山社長は「フェローの皆さんから“感謝”とか“ありがとう”という言葉を聞くたびに胸が熱くなり涙が出る。心が洗われる素晴らしいコンテストだと思っている」と自負する。

 コーヒーマスターコンペティションで頂点に立ったのは池田かおりさん(徳島駅前店)。優勝特典として、池田さんは12月開催予定の伊藤園グループが運営するコスタリカ「ラ ミニータ農園」の研修ツアーに参加することができる。

 会場では、「ラ ミニータ農園」の紹介コーナーを設置。

 同農園は300haを有し、、周辺諸国から家族ぐるみで訪れる季節労働者の子どもを受け入れる設備を備えているほか環境にも配慮しレインフォレスト・アライアンス認証を取得。
2023年5月には、周辺生産者へのサポートが地域社会の発展にもつながっていることが高く評価され、コスタリカ政府によって表彰される。

「ラ ミニータ農園」の紹介コーナーの一部
「ラ ミニータ農園」の紹介コーナーの一部

 同農園の運営するのは、米国にある孫会社でコーヒー豆の製造・販売を手掛けるディスタントランズトレーディング(DLTC社)。伊藤園は2014年12月にDLTC社の買収を発表した。

 豆と焙煎のこだわりについて、内山社長は「産地との太いパイプができていて、フェローが毎年現地で味を確かめて仕入れている。焙煎に関しては国内100%焙煎。焙煎豆を輸入すると長く鮮度が保てないのに対して、当社は“フレッシュローテーション”と呼び国内焙煎にこだわっている」と胸を張る。

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