全国のセブン‐イレブン限定で昨年7月から発売しているゴンチャ ジャパンとキリンビバレッジの「貢茶(ゴンチャ)」のペットボトル(PET)飲料がセブン‐イレブン店舗に若年層を呼び込み新たな購買シーンを創出していることが明らかにされた。
セブン‐イレブン店舗の買上点数増加に貢献している可能性も浮上した。
販売動向について、6月20日、「貢茶 ペットボトル飲料 新商品発表&アレンジ体験会」に臨んだセブン‐イレブン・ジャパン(SEJ)の大口裕也商品本部飲料・酒・加工食品部マーチャンダイザーは「これまでセブン‐イレブンの飲料売場に足を運ばれていなかった30代以下の若年層のお客様が『貢茶』PET飲料をきっかけに来店いただけるようになった」と振り返る。
SEJ ID-POS(2024年7月度)によると、30代以下の若年層は、お茶・紅茶カテゴリ平均では購入者の約18%であるのに対し、「貢茶」PET飲料はそれらを大幅に上回る約36%を記録した。

購入時間帯については、「貢茶」PET飲料が午後に買われている比率は、お茶・紅茶カテゴリ平均の約50%を上回る約68%。これにより一般的なお茶・紅茶では取り切れない新たな購買シーンを創出していることが読み取れる。
発売後、SNSでは、スイーツと一緒に購入して自分好みの味わいにアレンジするといった投稿がみられたことから、店頭での買上点数のアップも見込む。
「昨年は『黒糖烏龍ミルクティー』に『黒糖わらび』を組み合わせるSNS投稿が多くみられた。こちらから仕掛けたわけではなく自然発生的にお客様から火が付き非常に有難かった」と振り返る。
この動向を受け買上点数アップの可能性については「アレンジというところを踏まえると、しっかりと実績を見ているわけではないが、その可能性はある」との見方を示す。

昨年、「貢茶 黒糖烏龍ミルクティー」と「貢茶 阿里山烏龍ピーチティーエード」2品計の発売初週の販売実績は約570万本を記録。
約570万本は、約2カ月の計画数量となり前倒しで計画を達成。SEJ歴代新商品の中でもトップクラスの初動での販売実績となった。発売から12月31日までの2品計の販売数量は2200万本に達した。
この販売実績により、ゴンチャ ジャパンにとっては、店舗メニューとカニバリを起こすことなく店舗への新規顧客を送客が図れているとみられる。
ゴンチャ ジャパンのマーケティング本部R&Dシニアスタッフの木村杏奈氏は「『貢茶』PET飲料をきっかけに来店いただいた方も増えたと感じており、『貢茶』ファンからも“とてもおいしい”とご評価をいただくことができた」と述べる。
新しいティーカルチャーの創造で手応えを得るのは、キリンビバレッジの商品開発研究所飲料開発担当の齋藤多実氏。「SNSや口コミで大変ご好評をいただき、各社からもお茶に関する商品が続々と出されている」と語る。
今年、この動きを加速させるべく「黒糖烏龍ミルクティー」は黒糖や烏龍茶の風味をより強化して7月1日にリニューアル発売。同日、「貢茶 阿里山烏龍ピーチティーエード」は、新商品「阿里山烏龍マンゴーティーエード」に差し替えて発売する。
