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飲料系飲料“鬼滅缶”再び ダイドー「鬼滅の刃」と5年ぶりコラボ 対象は既存商品ではなくコラボ専用に開発した新商品32種類 その勝算は?

“鬼滅缶”再び ダイドー「鬼滅の刃」と5年ぶりコラボ 対象は既存商品ではなくコラボ専用に開発した新商品32種類 その勝算は?

 ダイドードリンコは、アニメ「鬼滅の刃」とコラボレーションを約5年ぶりに展開する。

 今回のコラボ対象商品は、“鬼滅缶”の通称で一世を風靡した前回のように既存ブランドや既存商品を活用してキャラクターをあしらったものではなく、コラボのために開発された「鬼滅の刃アイスラテ」(185g缶)と「鬼滅の刃みかん水無糖」(280mlPET)の新商品2品32種類を6月30日から期間限定で発売する。

 一般的に、キャラクターなどとのコラボ商品は、これまでアプローチしにくかった新規ユーザーを獲得して既存ブランドや既存商品の活性化を図る目的で展開される。

 これに対して、今回、コラボ対象品をノンブランドの新商品にしたのは、全体の売上げの約9割を占める自販機の活性化が主な目的となる。

左から中島孝徳社長と坂本大介マーケティング部部長©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
左から中島孝徳社長と坂本大介マーケティング部部長©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 6月17日、発表会に臨んだ中島孝徳社長は「前回の『鬼滅の刃』とのコラボで大きな収穫は、コラボをきっかけに普段自販機を利用されない方が自販機を利用するようになったこと。今回も、生活の範囲内でダイドーの自販機を認知していただき、当社の商品をより多くの方たちに利用していただきたい」と語る。

 坂本大介マーケティング部部長も「我々は自販機を1つの店舗と考えており、ダイドードリンコとしての商品に対する価値を高めていきたい。『アイスラテ』については、全ての「商品につながる特徴として、香料を使わずに本格的なコーヒーの味を表現している。『アイスラテ』の味覚・価値がご評価さればば、他の当社商品の購入につながる」との見方を示す。

 パッケージ表面から裏面に至るまで余すところなく活用して「鬼滅の刃」の世界観を全面的に伝えていく狙いもある。

 坂本部長は「既存商品を活用すると、既存のお客様に向けて伝えなければいけない情報が非常に増えてしまい、パッケージの中でどうしても制限が出てしまう。今回、『鬼滅の刃』の世界観を優先し、商品情報を極力シンプルに絞りながら魅力的なデザインにしていくことにチャレンジした」と説明する。

 今回のコラボ理由の1つに、7月18日に全国公開が決定された「劇場版 鬼滅の刃 無限城篇」の存在がある。

 公開にあわせた発売を考えて、夏場の嗜好に好適な2品を選択した。

 「季節のニーズにマッチするものを発売したいと考えた。缶コーヒーの最需要期は冬場となり、夏場においてはアイスコーヒーやアイスラテのニーズが高まる」と述べる。

「鬼滅の刃みかん水無糖」(手前)©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
「鬼滅の刃みかん水無糖」(手前)©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 「鬼滅の刃アイスラテ」は、エスプレッソ仕立てで引き立たせたコーヒーのコクと北海道産生クリームを使用したアイスラテに、「鬼滅の刃みかん水無糖」はみかんの香りをイメージした無糖フレーバーウォーター(清涼飲料水)にそれぞれ仕立てられている。

 パッケージは、「アイスラテ」では各キャラクターの持つ“戦いへの思い”を伝える自販機向けデザイン12種類と作中の“これまでの戦いと成長の軌跡”を描いた8種類の全20種類を取り揃え、「みかん水無糖」は各キャラクターの豊かな表情を散りばめた自販機向けデザイン6種類と複数のキャラクラ―の掛け合いなどを描いた6種類の全12種類を取り揃える。

 発売にあわせて、「鬼滅の刃」を様々な形で振り返りながら参加できるプレゼントキャンペーンを実施していく。

賞品の1つ、本物の鍛冶職人が作る「鬼滅の刃」風鈴©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
賞品の1つ、本物の鍛冶職人が作る「鬼滅の刃」風鈴©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 賞品には、本物の鍛冶職人が作る「鬼滅の刃」風鈴などを用意している。

 前回は、2020年10月5日に「ダイドーブレンド」ブランドの「ダイドーブレンドコーヒーオリジナル」「絶品微糖」「絶品カフェオレ」の3品で全28種類の「鬼滅の刃」デザインパッケージを発売した。

 中島社長は「前回のコラボ以上にパワーアップして展開していきたい」と意欲をのぞかせる。

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