伊藤園は14日、横浜市民防災センター・沢渡中央公園で開催された「やってみよう!よこはま防災大作戦」でオリジナルラッピング自販機をお披露目した。
同自販機は、横浜市消防局の防災に関する広報を目的としたものであるとともに、自然災害時には支援物資として飲料の搬出が可能な災害対応自販機となる。
横浜市民防災センターに2台設置された。
今回の設置は、2012年11月に伊藤園が横浜市と締結した「地域活性化に関する包括連携協定」に基づいた動きとなる。
この日、取材に応じた伊藤園の堺亮磨神奈川東地区営業部長は「横浜市が防災の対応強化という方針を大きく打ち出されたため、当社として何か協力できることはないかと考えた。横浜市との人事交流も踏まえて取り組みを強化した」と語る。

オリジナルラッピングには横浜市消防局が取り組んでいる「あんしん救急」をデザイン。
「あんしん救急」は、救急要請につながるケガや病気の予防策や救急車の適正な利用に向けた理解促進を図る取り組みとなる。
同局横浜市民防災センターの安井健太郎所長は「『あんしん救急』は横浜市消防局一押しの事業。救急出動件数が物凄く多くなり“本当に救急車が必要なのか”をしっかり理解していただくにあたり、自販機の広報効果は絶大」とみている。
包括連携協定の対象は5項目にわたり、その1項目に「災害時の備蓄や防災」がある。災害時の備蓄飲用として野菜飲料「1日分の野菜」の提供することなどが定められている。
そのほか防災に関する取り組みでは、東急電鉄・緑消防署・緑消防団が協力して「健康ミネラルむぎ茶」を無料配布しながら熱中症予防の普及啓発も行っている。

今回、横浜市の消防関連では初の災害対応自販機の設置となる。
「横浜市民の方へのアピールという点では、横浜市民防災センターは大きな会場となり、ファンづくりにもつなげていきたい」(堺氏)という。
なお、5項目のうちの、もう1項目にはキャリア支援があり、人事交流がなされている。
現在、横浜市からは小林樹氏が伊藤園に12代目として出向し販売促進部第5課に所属。
一方、伊藤園からは加藤英明氏が7代目として横浜市に出向し政策経営局シティプロモーション推進室広報・プロモーション戦略課に所属している。
