8.9 C
Tokyo
8.7 C
Osaka
2025 / 12 / 05 金曜日
ログイン
English
加工食品菓子「イノダコーヒ」九州初上陸 メニュー・物販・内装・オペレーションなど全てイノダコーヒ仕様のキーコーヒー直営ショップが開業

「イノダコーヒ」九州初上陸 メニュー・物販・内装・オペレーションなど全てイノダコーヒ仕様のキーコーヒー直営ショップが開業

 京都の老舗喫茶店「イノダコーヒ」が九州に初上陸。4月29日、キーコーヒーの直営ショップ「イノダコーヒ with KEY COFFEE」が岩田屋本店(福岡県福岡市)にグランドオープンする。

 同店舗はイノダコーヒ監修のコラボ店舗。メニュー・物販・内装・オペレーションなどは全てイノダコーヒ仕様となっている。

 オープンに先立ち23日、メディア向けレセプションに臨んだキーコーヒーの柴田裕社長は「当社は今年で創業105周年を迎える。福岡には昭和6年(1931年)に進出して喫茶市場を支援しながら育てていただいたという思いがある。東証プライム市場上場企業として、若年層を通じて、喫茶文化やおいしいコーヒー文化を未来に、そして国内外へ伝えていきたい」と語る。

左からキーコーヒーの柴田裕社長とイノダコーヒの前田利宜社長
左からキーコーヒーの柴田裕社長とイノダコーヒの前田利宜社長

 キーコーヒーは、2021年にイノダコーヒと業務提携契約を締結して以降、家庭用市場で「イノダコーヒ」ブランドの商品を展開。現在ではレギュラーコーヒー(豆・粉・簡易抽出型)とリキッドコーヒー合わせて12品を取り揃える。

 「喫茶業態での業務提携は今回が初めて。家庭用商品も拡充させていきたい。まずは今回のお店でしっかり実績が出せるよう頑張っていく」と意欲をのぞかせる。

 イノダコーヒの前田利宜社長も「九州にはイノダファンがたくさんいると聞いている。ここでイノダの味と世界観を感じていただいた上で、京都にお越しになられた際に本店や三条店にご来店いただきたい。このお店が試金石。イノダコーヒが単独で九州に出店することにもつながるかもしれないが、まずはこのお店をしっかり成功させてから考えていきたい」と力を込める。

プライベート感あふれる空間
プライベート感あふれる空間

 競合の喫茶・カフェとの差別化については「イノダコーヒの一番のブランド戦略は、世界観にあり、日常から離れた雰囲気の中でコーヒーとケーキを食べていただくことだと思っている」と胸を張る。

 本店のレトロな世界観を彷彿とさせる「イノダコーヒ with KEY COFFEE」の店内は、格子窓やドリンク提供の様子が見て取れる対面カウンター、イノダコーヒ創業当時の写真が飾られたプライベート感あふれる空間などエリアごとに趣の異なる客席を用意している。

 提供するコーヒーは全て「イノダコーヒ」。イノダコーヒ創業時から愛飲されているブレンドコーヒー「アラビアの真珠」など、京都の老舗喫茶を代表するコーヒーメニューが楽しめるほか、ドリンクやクリームパスタ「ボルセナ」などフード、デザートも幅広いラインアップを取り揃えている。

「イノダコーヒ」
「イノダコーヒ」

 物販スペースでは「イノダコーヒ」ロゴ入りのカップやコルクコースター、ギフトコーヒーやトートバックなどを販売する。

 なお、21年からの業務提携の手応えについて前田社長は「私と柴田社長との仲で業務提携させていただいた。3年以上経ち、商品の質・評価・販売金額ともに非常にいい成績が収められている」と述べる。

 柴田社長も「21年はコロナ禍で京都に限らず全国の外食業態でお客様が激減した。昔から大好きで愛飲させていただいるイノダコーヒとご縁をいただき、パッケージなどでイノダコーヒさまをご存知でない方に説明すると興味をもっていただける」と振り返る。

対面カウンター
対面カウンター

【写真】イノダコーヒのクリームパスタ「ボルセナ」

 

 

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。