徳島製粉 主力「金ちゃんヌードル」が回復傾向 東海・近畿圏で配荷広がる 

現金1万円当たるキャンペーン 29年目に

徳島製粉は1日、主力商品「金ちゃんヌードル」の消費者キャンペーン第1回目抽選会を本社にて実施した。田中忠徳社長をはじめ関係者が立ち合いのもと抽選会を開き、当選者500人を選んだ。

今年で29回目を迎えるクローズドキャンペーン。即席麺の需要が減退する春夏期に実施することで、売上の底上げを図る。対象商品の「金ちゃんヌードルシリーズ」(ヌードル、しお、カレー、辛味噌、ど!にんにく)の商品に添付されているキンツルシールを5枚集め7月下旬までに応募すると、毎月抽選で500人、合計2500人に現金1万円が当たる。1回目の応募総数は前年を上回り、最終回には累計15万通以上を見込む。

田中社長は、「創業者の意思を継いで続け、来年で30年の節目を迎える。毎年楽しみにしてもらっている消費者が多く、経費もかかるがこれからも続けていきたい。昨年は価格改定の影響などもあり若干応募数が落ちたが、今年は15万通以上に回復すると期待している」と話した。

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徳島製粉の田中忠徳社長は、10月期の即席麺事業の状況や商品動向について次の通り話した。

前10月期は、売上高は前年並み。主力商品の「金ちゃんヌードル」を2年連続で値上げしたことが響いた。今期も11~12月はその流れが続いてよくなかったが、年明けから回復傾向。

24年11月~25年3月の商品別売上は、タテ型カップ102%、どんぶりカップ104%、焼きそば114%、袋麺119%。「金ちゃんヌードル」が前年を上回って推移している。また袋麺の「金ちゃんラーメン」や「徳島ラーメン」が値ごろ感で動いたほか、新商品の「海老しおラーメン」がプラスオンされた。ただし秋冬期限定のLL麺「鍋焼き」商品群が、値上げにより店頭売価100円から128~148円となったことで苦戦。特に大口での配荷が高かった関東以東が厳しかった。春夏は「ぶっかけうどん」群にシフトするが、補填できるように努めたい。今春発売した「金色の醤油ラーメン」は、初動がよく、地元スーパーを中心に配荷している。

エリア別では、前述の「鍋焼き」苦戦の影響により、北海道・東北、関東圏が厳しかった。北陸は若干のダウン。東海・近畿地方は伸びている。特に東海はこれまで袋麺が弱かったが、名古屋の営業社員自らがテレビCMに登場したこともあり、徐々に浸透している。

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