UCC上島珈琲は、3月23日に10周年を迎えるカプセル式ドリップコーヒーシステム「ドリップポッド」で10周年の節目の年に10の企画を実施してさらなる成長を目指していく。
「ドリップポッド」の10年間の年平均成長率は25%。今年は認知拡大に取り組み、この勢いを加速させる。
3月19日、発表したUCCジャパン執行役員ニュービジネス担当兼ソロフレッシュコーヒーシステム社長の柳原優樹氏は「国内ではインフラのように『ドリップポッド』があるのが当たり前の状態を作っていきたい。そのために、質とスピードのバランスを取りながらブランド認知を広く取っていく」と意気込みを語る。

予定する10の企画の第一弾として、スペシャルティカプセル「10thアニバーサリーカプセルセット」を数量限定発売。3月19日から予約販売、4月1日から一般発売を行う。
同商品は、UCCの直営農園「ローズヒルエリア」で栽培されたブルーマウンテンコーヒーのカプセルとグァテマラ「サンタ・クララ農園」で栽培されたゲイシャのカプセルの2種がセットになっている。
カプセルはそれぞれ12個入り、セットで税込4752円。
ソロフレッシュコーヒーシステムの小牧美沙ドリップポッドブランドマネージャーは「コーヒー粉などの家庭用製品は、抽出の工程がお客様の手に委ねられていた。抽出工程までサポートできる『ドリップポッド』では抽出から逆算してこだわりのコーヒーをお届けできる。今回のカプセルセットは10年の集大成のような商品」と胸を張る。

3月21日から4月10日までの平日9-13時に、同商品を体験できるポップアップイベント「DRIP POD LAB(ドリップポッドラボ)」(東京都港区)を開催。2種の飲み比べ体験やマリアージュ体験を用意している。
小牧氏は「カプセル式のコーヒーマシンはおいしくない、と思っている方はまだ多い。今回のイベントを通して、その誤解を解きたい。コーヒーのおいしさやフレーバーの幅広さ、マリアージュによる奥深さなどを知っていただきたい」と述べる。
今後は、UCCグループが推進している水素焙煎を活用したコーヒーカプセルの販売などを予定する。
海外ではドリップコーヒー文化がある台湾、フィリピン、シンガポールで展開している。
柳原氏は「ホテルでの業務用利用を中心に販路が広がっている。今年の後半には、タイにも進出予定。タイは現在のコーヒー消費量は日本ほど多くはないが、今後伸長するとみている」と語る。
なお、UCC調べによると、2018年から2026年までのカプセルコーヒー市場の年平均成長率は今後の見込みを含め約10%と推定する。
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