菓子専業卸の関口は、来期(3月期)から始まる3か年の第2期中期経営計画達成に向けて足場を固める。
第2期中計最終年度に売上高345億円を目標に掲げる。
2月19日、関東エリア春季大見本市商談会で挨拶した関口快太郎社長は「2025年は“結”を会社の一字として提示させていただいた。関口とメーカーさま、関口とお客様(流通)、お客様とメーカーさまをしっかり結んでいく。社内においても、営業と事務、事務と倉庫、倉庫と営業、支店同士も結んでいけるような関係づくりに注力していく」と力を込める。
足場固めに社内外の人間関係を重視する。
「第2期中計の最初の年となるため、少し目線を変えた。今までは目標を打ち出す際には、“拡”など会社全体の勢いを出すような一字が多かったが、今回は少し人にフォーカスした。今後3年間は人材育成をメインにしていく。やはり会社の核の部分も成長させないと、会社全体をさらに伸ばしていくことは難しくなる」と語る。
支店数は11。現地採用が多く支店間のつながりが強くないことから、今後は支店同士の交流も促進していく。
現在、人材育成やソフト面強化の前段階として、ハード面を整備している。
千葉支店は、従来の場所から1キロ程度離れた場所に拡張移転して昨年5月から稼働開始したところ8月から上昇基調にある。
今年3月24日には、秋田支店を移転。現倉庫と比べて1.8倍広い350坪に新倉庫を構えて物流増に対応する。人員も増強する。
仙台支店については1.7倍程度の広さの土地を取得し2025年の稼働を目指して新倉庫を設計している。
「仙台支店の拡張が完了すれば、全支店のキャパシティが整備されることになり、その後は前を向いて進むだけ」と意欲を示す。
筋肉質な企業体質も志向する。4月、関口トレーディングカンパニーを設立して、ホールディングス制に移行する。
関口トレーディングカンパニーが親会社となり、その傘下に関口(菓子卸)をはじめ、下野運輸(物流)、本橋製菓(メーカー)、和楽製菓(加工)の事業会社が並ぶ構図となる。
「関口全支店に関わるバックオフィス部門をホールディングスの主要業務とし、関口の業務を営業関係に集中させる。これにより事業の存続性を高め、業務の明確化、業務のスリム化を図っていく」との考えを明らかにする。
4-12月の全社売上高は前年同期比7.17%増となった。エリア別・支店別では、関信越が3.32%増、千葉支店が9.22%増、松本支店が8.66%増、前橋支店が6.11%増、本社が0.6%増。
「売上拡大の主要因にメーカー様の価格改定の影響と当社が新たな帳合を獲得したことによるもの。今期、前年を下回った支店が一つもなく、このことは第一次拡張期を除き恐らく過去なかったこと」と振り返る。
今期売上高は少なくとも5%増の260億円を見込み、来期売上高は285億円を計画する。
なお、関東エリア春季大見本市商談会はホテル東日本宇都宮(栃木県宇都宮市)で開催され、メーカー109社が参加した。
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