12.8 C
Tokyo
11.8 C
Osaka
2025 / 11 / 19 水曜日
English
加工食品菓子菓子専業卸・関口、足場固めの年 社内外で結びつき強化し人材育成に注力
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

菓子専業卸・関口、足場固めの年 社内外で結びつき強化し人材育成に注力

 菓子専業卸の関口は、来期(3月期)から始まる3か年の第2期中期経営計画達成に向けて足場を固める。

 第2期中計最終年度に売上高345億円を目標に掲げる。

 2月19日、関東エリア春季大見本市商談会で挨拶した関口快太郎社長は「2025年は“結”を会社の一字として提示させていただいた。関口とメーカーさま、関口とお客様(流通)、お客様とメーカーさまをしっかり結んでいく。社内においても、営業と事務、事務と倉庫、倉庫と営業、支店同士も結んでいけるような関係づくりに注力していく」と力を込める。

 足場固めに社内外の人間関係を重視する。
 「第2期中計の最初の年となるため、少し目線を変えた。今までは目標を打ち出す際には、“拡”など会社全体の勢いを出すような一字が多かったが、今回は少し人にフォーカスした。今後3年間は人材育成をメインにしていく。やはり会社の核の部分も成長させないと、会社全体をさらに伸ばしていくことは難しくなる」と語る。

 支店数は11。現地採用が多く支店間のつながりが強くないことから、今後は支店同士の交流も促進していく。

 現在、人材育成やソフト面強化の前段階として、ハード面を整備している。

 千葉支店は、従来の場所から1キロ程度離れた場所に拡張移転して昨年5月から稼働開始したところ8月から上昇基調にある。

 今年3月24日には、秋田支店を移転。現倉庫と比べて1.8倍広い350坪に新倉庫を構えて物流増に対応する。人員も増強する。
仙台支店については1.7倍程度の広さの土地を取得し2025年の稼働を目指して新倉庫を設計している。
 「仙台支店の拡張が完了すれば、全支店のキャパシティが整備されることになり、その後は前を向いて進むだけ」と意欲を示す。

 筋肉質な企業体質も志向する。4月、関口トレーディングカンパニーを設立して、ホールディングス制に移行する。
 関口トレーディングカンパニーが親会社となり、その傘下に関口(菓子卸)をはじめ、下野運輸(物流)、本橋製菓(メーカー)、和楽製菓(加工)の事業会社が並ぶ構図となる。

 「関口全支店に関わるバックオフィス部門をホールディングスの主要業務とし、関口の業務を営業関係に集中させる。これにより事業の存続性を高め、業務の明確化、業務のスリム化を図っていく」との考えを明らかにする。

 4-12月の全社売上高は前年同期比7.17%増となった。エリア別・支店別では、関信越が3.32%増、千葉支店が9.22%増、松本支店が8.66%増、前橋支店が6.11%増、本社が0.6%増。
 「売上拡大の主要因にメーカー様の価格改定の影響と当社が新たな帳合を獲得したことによるもの。今期、前年を下回った支店が一つもなく、このことは第一次拡張期を除き恐らく過去なかったこと」と振り返る。 

 今期売上高は少なくとも5%増の260億円を見込み、来期売上高は285億円を計画する。

 なお、関東エリア春季大見本市商談会はホテル東日本宇都宮(栃木県宇都宮市)で開催され、メーカー109社が参加した。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点