亀田製菓、コメ由来の乳酸菌の用途拡大 機能性表示食品の新商品「熱風焙煎 大豆チップス」やプラントベースフード発売

 亀田製菓は、コメ由来の乳酸菌の用途を拡大していく。

 3月、同社と同社のグループ会社であるマイセンファインフードの新商品が順次投入される。

 亀田製菓は1990年代からコメ由来の乳酸菌の研究を続け、玄米由来の植物性乳酸菌K-1(K-1)と酒粕由来の植物性乳酸菌K-2(K-2)の2つの菌で機能性表示を取得。K-1は既にBtoCとBtoBで多くの商品に使用されている。

 3月10日、新商品発表会に臨んだ亀田製菓の古澤紳一常務執行役員食品事業本部長は「K-1は稲からできた乳酸菌。“便通改善”と“肌のうるおい維持”の2つの効果が認められ、死菌で非常に使い勝手がよいということで、さまざまな会社様にご採用いただいている」と語る。

 K-1は無味で味わいを左右しないのも特徴。K-2は花粉症症状緩和と抗肥満のヘルスクレームを持つ。

亀田製菓・古澤常務(中央右)、マイセンファインフードの村井社長(中央左)、亀田製菓の方違氏(左)と梶村氏
亀田製菓・古澤常務(中央右)、マイセンファインフードの村井社長(中央左)、亀田製菓の方違氏(左)と梶村氏

 K-1を活用した自社商品では、米菓カテゴリで拡大を見込む。

 「乳酸菌そのものの効用が広く知れ渡っていることもあり、大きな市場になって米菓以外の食品をどんどん広げていくという期待も込めて、米菓市場を機能性表示商品の分野で大きくしていきたい」と意欲をのぞかせる。

 昨年9月には、K-1を添加して日本の米菓・スナックで初めて“おなかの調子を整える”機能と“お肌の潤いを維持する”機能を表示した機能性表示食品「熱風焙煎 黒ごまチップス」を発売開始した。

 3月24日には、「熱風焙煎」シリーズ2品目となる機能性表示食品「熱風焙煎 大豆チップス」を新発売する。

 「2品展開で、おいしさに、選べる楽しさも加えながらブランドとして盛り上げていきたい」と力を込めるのは亀田製菓マーケティング戦略部の方違耕太氏。

 同商品は、大豆とコメの親和性の高さに着目して開発された。「大豆と白米はそれぞれ不足している必須アミノ酸を補い合っており、ちょうど鍵穴のパズルにピースがはまるように全体としてバランスのとれた栄養価になると言われている」と述べる。

 味わいは“心も体も2度おいしい、機能性表示食品”を志向し大豆のおいしさを最大化した。

 熱風焙煎製法で、煎りたてのような素材の香ばしさや旨み広がる味わいに仕上げ、ごま油を少量加えて、香ばしさと味の深みをアップさせた。

 ターゲットは50代以降の女性層。女性の50代は、将来への健康不安が顕著に上昇する転換期とされる。

「SOY PROTEIN+ (ソイプロテインプラス)」
「SOY PROTEIN+ (ソイプロテインプラス)」

 マイセンファインフードからはK-1を100億個配合したプロテインバーブランド「SOY PROTEIN+ (ソイプロテインプラス)」を3月10日に新発売した。

 同商品は、大豆を主原料としたプラントベースフード(PBF)。バーとブロックの2タイプの形状を用意し、フレーバーは、各形状でスパイシーカレー・てりやき・柚子こしょうの3種類をラインアップする。

 マイセンファインフードの村井龍昭社長は「本当にお肉のような商品。2タイプの形状で非常に幅広く様々なニーズに対応できる」と胸を張る。

 亀田製菓マーケティング戦略部の梶村佳世氏も「女性にとって嬉しい栄養素である、たんぱく質・食物繊維・K-1がまとめて摂れる商品」と力を込める。

 バータイプ1本には、たんぱく質約10g、食物繊維レタス約1個分が含まれている。

「マシマシの種 ミンチタイプ」
「マシマシの種 ミンチタイプ」

 なお、マイセンファインフードは、PBFのエントリー層獲得や間口(喫食者)拡大を狙い、植物性の大豆ミート「マシマシの種 ミンチタイプ」を4月7日に新発売する。

 同商品は、カップ麺にそのまま入れて使えるカップ麺専用商品。カップ麺にそのまま入れて、3分待つだけで喫食できる。

 1食分(10g)で摂取できる栄養素は、たんぱく質 4.9g、食物繊維 1.8g(レタス約1/2個分)。
 玄米と緑茶抽出物(カテキン)を使用し大豆のクセを抑えているのも特徴。認知拡大に向けて、カップ麺とのコラボなどの施策を予定している。

株式会社アピ 植物性素材