村上農園の24年12月期の売上高が過去最高の113億7600万円(前年比25%増)となった。高成分野菜の「ブロッコリー スーパースプラウト」と「ブロッコリースプラウト200」の出荷増が売上の伸びを牽引した。
「ブロッコリー スーパースプラウト」の出荷量は前年比38%増で、「ブロッコリースプラウト200」は31%増と急伸。ブロッコリースプラウトは発芽したばかりのブロッコリーの新芽で、抗酸化などに関連する有用成分の「スルフォラファン」を豊富に含むことが知られている。
昨年は「超硫黄分子」という、感染制御や免疫応答などに重要な機能を果たすとされる物質を多く含む食材として注目を集めた。高成分野菜は高齢化などによる国民の健康志向の高まりを受けて、年々需要が拡大している。
「豆苗」も7%増と好調に推移。野菜価格の高騰が続く中、価格が安定し栄養価が高く、使い勝手の良いコスパの高さが再注目されている。同社では昨年12月に12年ぶりとなる新CMを放映し、定番レシピとともに家庭の常備野菜として訴求している。
村上清貴社長は「コロナ禍後の売上は、17か月連続で前年同月比プラス。前期は過去最高の売上高を達成することができた。業務用での発芽野菜の採用も進んでいる。今年は一昨年の宮城県に続き、北海道でも生産拠点『北海道伊達生産センター』が開業する。長距離輸送の課題が解決され、供給量も大幅に拡大する。より鮮度の高い野菜を提供できることから、皆さまの期待に応えられる体制が着実に整いつつある」とコメントしている。
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