日清食品チルドは、チルド麺の価値訴求を継続しながら若年層ユーザーの開拓も推進する。同社のブランド商品は市場平均に比べて比較的若い世代に購入されていることから、25年春は辛旨でやみつきになる「カラムーチョ焼そば 2人前」を新発売するほか、「つけ麺の達人」「まぜ麺の達人」は増量キャンペーンなど需要喚起策を展開する。夏の長期化を見据え、販売好調な即食タイプ「日清のそのまんま麺」も露出を拡大したい考えだ。
春のスタートダッシュ目指す
このほど25年春夏向け新商品発表会を開き、伊地知稔彦社長は「25年はインフレの本格化が予想される中、当社は3月に価格改定を実施する。20年以降で3回目。デフレマインドが根強い中で販売数量を落とさずに市場を活性化させるには、新しさ、感動、驚きなどを提供できる商品を発売していく必要がある。現在の市場は購入率が高い50代以上に支えられているが、若年層の開拓にも注力し中長期的な成長につなげたい」と話した。
開発方針は延安良夫取締役マーケティング部長が説明。春夏のテーマには①春のスタートダッシュ②猛暑対策――の2つを挙げた。①は3月の価格改定を踏まえた施策。過去の改定時は数量ダウンとなっていたが、今シーズンは最需要期を迎える「つけ麺の達人」「まぜ麺の達人」で新商品や増量キャンペーンを展開して盛り上げる。②は暑さに頼るだけでなく簡便調理の「日清のそのまんま麺」、賞味期限60日でストック可能な「行列」ブランドの冷しシリーズなどの価値も訴求する。
一方、中長期的な視点で若年層ユーザーの獲得を目指していると強調。同社推計でチルド麺は50代以上の購入が堅調な一方、40代以下は縮小傾向で、購入割合は即席麺や冷凍麺と比べても低いという。ただし「ラーメン類に限ると40代以下の購入が増えている。同カテゴリーの強化は重要」としたほか、若年層の購入比率が比較的高い「チルド 日清焼そばU.F.O.」「つけ麺の達人」などのブランド商品を拡充する方針も示した。
あの「天下一品」が「有名店シリーズ」で登場
新商品は3月1日発売(一部2月24日)。
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「カラムーチョ焼そば 2人前」は発売40周年を迎えた湖池屋の辛旨なスナック菓子「カラムーチョ」を焼そばにアレンジ。同品は「激辛ブームの火付け役」とも言われる存在だが、近年も販売は好調で、幅広い世代で認知率は90%に達するという。新商品はやみつきになるスパイシーな味わいで気分をリフレッシュしたい時の食事やお酒のおつまみにもぴったり。
「つけ麺の達人 和風鶏しょうゆ 2人前」は、淡麗・清湯系つけ麺店の食べ方を参考に開発。まずは「特製だし塩」で極太麺を味わった後、旨みたっぷりの醤油だれにつけて楽しむのがおすすめ。
「行列のできる店のラーメン スパイスカレー 2人前」は、クミンやカルダモンなど約20種類のスパイスを使用した香り豊かなスープが特長。フライパン一つの簡単調理もポイント。
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「天下一品 濃厚鶏白湯 2人前」は、京都発で全国区に育った人気ラーメンチェーン店の味わいが自宅で楽しめる。唯一無二のこってりスープを再現すべく、3年越しで商品化にこぎつけた。
「日清Spa王 喫茶店のミートソース 2人前」は、チルド麺パスタカテゴリーで売上№1シリーズの新フレーバー。もっちりと柔らかい食感の麺に、子どもも好む甘めの昔懐かしい味わいのソースがよく絡む。
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