肉惣菜でもっと愉しむ「酒味時間」 スターゼン春夏商品

食肉卸大手としての強みを生かし、市場ニーズをとらえた加工食品の開発にも力を入れるのがスターゼンだ。各地の営業拠点で実施中の提案会で、地域の得意先に春夏新商品の提案を強めている。

「25年度までの中計では海外事業強化とともに、国内成長事業へのアプローチを掲げている。国内市場では内食・中食・外食の垣根がなくなり、家庭内調理時間が減少。また原価高騰も課題になっており、こうした環境を意識した提案内容とした」。1月27日の会見で鶉橋正雄常務が説明した。

焦点を当てたのが、酒税改正などを背景に多様化する飲酒シーン、そして食シーンだ。生活防衛意識の高まりもあり、外飲みから家飲みへの再回帰もみられるという。

鶉橋正雄常務 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
鶉橋正雄常務

そこで「酒味(しゅみ)時間」をテーマとした、店頭でのクロスマーケティングを展開。売場にPOPを設置するなどして、季節に合わせた多様な食シーンの提案を行う。

「『お酒に合う』というモノ視点ではなく、『お酒の時間や場面を愉しむ』コトの提案。スターゼングループの強みであるお肉から加工食品でお酒を『愉しむ』時間や場面を創造する」(販売管理グループチームリーダー 江草潤氏)。

また共働き世帯の増加、中食市場の拡大にともなう家庭内調理時間の減少にも着目した。時短の一方で家庭の味へのニーズも根強いことから、子育て世代の食卓で出現率が高いハンバーグをリブランディング。簡単調理とともに手作りのおいしさを追求した「DELI BURG」、家計にやさしくボリューム感のある「鉄板焼きハンバーグ」を刷新した。

ローストビーフの代替からの脱却を目指すローストポークでは、日常のおかずとしての新たな利用を提案するスライス品を展開する。辛くてうまい「赤いビフテキ」、濃くてうまい「黒いビフテキ」も新発売。ご飯に合うぜいたく感あるおかずとして食卓に浸透を図る。

株式会社アピ 植物性素材 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)