関西を地盤とする地域卸連合、R-netは13日、設立10周年を記念した情報交換会を大阪市の天王殿で開催。メーカー44社のほか、メンバー社などから合わせて70人が参加した。
あいさつに立った酒井修司社長(大楠屋社長)は10年間の感謝を述べた後、主力の活動である共同企画販売について「次世代も育っており、この先も10年、20年と続ける。メーカーの皆さまには担当が代わられる時にきちんと引き継いでもらい、われわれはメンバーを増やし、販売先を増やし、売上を伸ばすことに専念する。これからも、われわれのシンパ、仲間として応援していただきたい」と呼びかけた。
また、監査役の大物・日阪俊典社長が「関西の小売業界はこれから低価格競争が繰り広げられ、巻き込まれる中小スーパーも現れ経営が成り立たなくなる恐れもある。だが、R-netの各企業はそういうところに立ち位置はない。それ以外のエリア、多様な販売チャネルを持っている。その中で商売しながら、皆さまとともに成長するために努力する」と力を込めた。
会では共同企画販売の見通しについて報告。24年度は前年と同じ106本を実施したが、金額は8億2000万円と下回っている。瀬川食品の松本好雅社長は「カミタの数字がなくなったこと、一部案件の期間が短縮されたことなどが要因。1月に駒利夫社長(東乾)が亡くなり、意気消沈したことも影響した。ただ、積極的な意見交換で心が通じ合った。それを力に変え道を開いていく」と述べた。
メーカーを代表し、日清食品の渡辺英樹西日本担当兼大阪支店長が「小売業の競争や原料高、円安など業界にとっては逆風だが、われわれは知恵を使い商品の価値を伝えることが打つ手となる。きちんと説明し対抗したい」と強調した。