食品卸の昭和(愛知県稲沢市、青山尚正社長)は10月22、23の両日、本社会場で「第51回 年末謝恩見本市」を開催した。
今年のスローガンは「〆~しめていきましょうご一緒に!~」。22年から展開してきた「米」をテーマとする三部作の最終章として、様々な形で〆の提案を図った。出展企業は370社。2日間で約1500人が来場し、メーカー新商品や年末年始商材、冬商戦に向けた売場提案を熱心に見て回った。
初日開会式で青山社長は、「昨今のコスト高に加えて、水産資源を取り巻く環境も厳しさを増しているが、われわれの務めは産地としっかり協力して、受け継いでいくこと。見本市での成果を、感謝と恩返しの気持ちをもって年末商戦につなげていく」と語った。
メーカー代表であいさつに立ったニッスイ中部支社・淺山徹支社長も「この見本市を通じて日本の米の美味しさ、必要性、素晴らしさを認識して米の消費が増え、それに乗じて食品業界も活気づけばと思う」と述べた。
「米」をテーマにした〆メニューでは、豊富な水資源を背景に農業のIT化や自給率向上に取り組んでいる北海道東川町の米と、日本で初めて鮭の自然孵化の仕組みを作った新潟県・村上産の鮭を最推し食材として紹介。塩引き鮭を具材にしたおにぎりと、鮭の酒びたしに八方だしをかけたお茶漬を試食で提供した。
続いて「お米×〇〇」と題し、東川町の米と、昭和が得意とする水産品を軸とした食材を組み合わせた多彩な〆メニューを用意。海鮮ちらしや北海道ほたて、スープカレー、ラム肉、日本粥などを取り揃えた。
一方、管理栄養士を中心とした女性チームが手掛ける「レミフィッシュ」ブランドでは、「リンゴチップとチーズの厳選小魚」が新登場。
既存の「たっぷりアーモンドと魚屋の厳選小魚」「ドライバナナとナッツとしょうゆ味小魚」と合わせ“小魚でおいしくカルシウム補給”シリーズの採用拡大を目指す。
また、食品メーカーのイチビキとは、メーン食材を入れてレンジアップするだけで魚料理が簡単にできる「ふっくら ぶりの照り焼きの素」と「ふっくら さばの味噌煮の素」を共同開発。時短・簡便ニーズの取り込みを狙う小売にアピールした。